Courtesy of Liberty Japan
本展は、今年春にロンドン・リージェントストリートのチューダー様式の旗艦店で先行開催され、世界中から高い注目を集めた企画の巡回展です。19世紀から現代に至る300点以上のアーカイブ資料を通して、リバティが築いてきた芸術・文化・デザインの豊かなレガシーを紹介します。展示内容は、希少な初期のテキスタイルやパターンブック、美術的価値の高いアートワークのほか、日本との交流に端を発する重要な資料も含まれ、ブランドの精神的支柱である「自由」と「創造」を浮き彫りにします。
キュレーションを手がけるのは、美術史家エスター・コーエン氏。展覧会タイトルに込められた“個と集合”の対比が象徴するように、リバティが育んできたパーソナルな表現と普遍的価値の融合がテーマとなっています。
中でも注目されるのは、創業者アーサー・ラセンビィ・リバティとその妻エマによる1889年の日本訪問を記録した貴重な資料群です。京都や東京などを巡った3ヶ月の旅は、リバティの美意識とデザイン言語に決定的な影響を与え、以降の作品に深い日本美学が息づくきっかけとなりました。今回は、その旅の様子を記録したエマの写真付き旅行記や、訪日後に制作された和モダンなテキスタイルなども特別に公開されます。
現在、日本はリバティにとって世界第2位の重要市場であり、日本限定のオリジナルプリントを開発する専用スタジオも運営されています。これまでに〈ミナ ペルホネン〉皆川明とのコラボレーションをはじめ、『ハローキティ』や『ピーナッツ』、さらには日本の植物図鑑にインスパイアされたデザインまで、多彩な展開を見せてきました。
リバティのマネージングディレクター、アンドレア・ペトーキ氏は本展に際し、「150周年という節目に、大阪・関西万博 英国パビリオンで本展を開催できることを非常に誇りに思います。
展示会場では、英国デザインのエッセンスを日常に取り入れるための限定アイテムも登場予定。厳選されたリバティプリントのスカーフや、京都の丹後ちりめんの老舗〈丸仙〉とのコラボレーションによる特製風呂敷など、日本ならではのクラフトとの出会いも用意されています。
時代を超えて愛され続けるリバティ。その本質は、ただのテキスタイルブランドではなく、「美の哲学を纏う文化」そのもの。創業から150年、今なお世界中のクリエイターたちを魅了し続けるリバティの軌跡を、ぜひこの貴重な機会に体感してみてはいかがでしょうか。
【開催概要】
リバティ150周年記念特別展「I Am. We Are. Liberty.」
会期:2025年8月30日(土)から9月12日(金)
時間:10:00~19:00(イベントなどにより変更の場合あり)
場所:2025年大阪・関西万博会場内 英国パビリオン(夢洲・いのちを守るゾーン)
※ご入場には大阪・関西万博2025のチケットが別途必要です。
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