京都国立近代美術館にて、特別展示「加守田章二とIM MEN」が、3月28日から6月21日まで開催されています。本展は、IM MENの2026年春夏コレクション「DANCING TEXTURE」の背景にある思考と、その起点となった陶芸家・加守田章二の創作を交差させる試みです。


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Courtesy of ISSEY MIYAKE

2026年春夏コレクションの着想源となったのは、既存の陶芸の枠組みにとらわれず、独自の造形を追求した加守田章二(1933–1983)の作品です。IM MENのデザインチームは、その造形に触れた瞬間、「この陶器を衣服として着たい」という直感を得たといいます。実際に作品を調査し、制作の場を訪れることで、既存構造から解放されたフォルムや、奥行きを持つテクスチャー、緻密なディテールを見出しています。それらを布という異素材へと移し替えるプロセスが、コレクションとして結実しています。

加守田章二とIM MEN──陶と布が交差する創造の現場、京都国立近代美術館で開催
Courtesy of ISSEY MIYAKE

本展では、「DANCING TEXTURE」を象徴するオリジナルテキスタイルによる衣服とともに、京都国立近代美術館所蔵の加守田作品を並置して展示しています。さらに、加守田ゆかりの土地や人々の記憶を辿る映像、そしてIM MENの制作工程を記録した映像も公開されています。素材、時間、身体性といった複数のレイヤーを横断しながら、創作の本質へと迫る構成となっています。

加守田章二とIM MEN──陶と布が交差する創造の現場、京都国立近代美術館で開催
Courtesy of ISSEY MIYAKE

加守田の創作は、約20年という限られた期間でありながら、伝統を更新する強度を持ち、現代陶芸に大きな影響を与え続けています。そのエネルギーは、時代や領域を超えて衣服へと翻訳され、新たな知覚を生み出しています。陶と布という異なる素材の往還は、単なる引用にとどまらず、創造のプロセスそのものを可視化する試みとも言えるでしょう。

本展は、つくり手と受け手をつなぐ感覚の回路を開きながら、ものづくりの可能性を静かに問いかけています。

加守田章二とIM MEN──陶と布が交差する創造の現場、京都国立近代美術館で開催
Courtesy of ISSEY MIYAKE

■IM MENについて
IM MENは、三宅一生の思想を背景に、身体と布の関係性を探求するメンズブランドです。
素材開発や構造設計において実験的なアプローチを取り入れながら、現代の身体性に応答する衣服の可能性を提示しています。

■加守田章二について
加守田章二(1933–1983)は、大阪に生まれ、京都で陶芸を学び、益子や遠野を拠点に活動した陶芸家です。独自の技法によって伝統の枠組みを越えた造形を追求し、現代陶芸の表現領域を拡張しました。その革新的な作品は現在も多くの作り手に影響を与え続けています。

[開催概要]
展覧会名:加守田章二とIM MEN
会期:2026年3月28日(土)~6月21日(日)
会場:京都国立近代美術館 1階ロビー
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
開館時間:10:00~18:00(金曜は20:00まで)※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(※5月4日は開館)
観覧:コレクション・ギャラリーのチケットで観覧可能
主催:三宅デザイン事務所
共催:京都国立近代美術館
協力:イッセイミヤケ
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