2026年3月28日。東京の南エリアにおいて、ふたつの都市が同時に開かれました。
ひとつは国際交流拠点としての「TAKANAWA GATEWAY CITY」、そしてもうひとつが、都市生活共創拠点「OIMACHI TRACKS」です。

高輪と同時に開いたもうひとつの都市──大井町に誕生した「OI...の画像はこちら >>
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JR東日本グループが掲げる「広域品川圏(Greater Shinagawa)」構想は、駅ごとの開発を“点”ではなく“エリア”として捉え、都市そのものを再設計する試みです。浜松町から大井町に至る一帯を、国際都市東京の新たな価値を生み出すフィールドとし、モビリティやデジタル基盤を含めた都市生活の更新を目指しています。

高輪と同時に開いたもうひとつの都市──大井町に誕生した「OIMACHI TRACKS」が更新する、東京の“日常”
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この構想の中で、高輪が「未来を実装する都市」だとすれば、大井町は「日常を再構築する都市」と位置づけられます。実験的で先端的な機能が集約される高輪に対し、OIMACHI TRACKSは、人々の生活のリズムや滞在の質にフォーカスした開発です。

高輪と同時に開いたもうひとつの都市──大井町に誕生した「OIMACHI TRACKS」が更新する、東京の“日常”
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そのコンセプトは「都市生活共創拠点」。さらに商業ゾーンにおいては、「WELL! WELL! WELL!」を掲げ、“豊かなOFF”を生み出すことを軸としています。ここで言う“OFF”とは単なる余暇ではなく、都市生活における回復や余白、そして人と人との関係性を再接続する時間のことです。

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施設は、JR東日本グループとして初のアウトモール型ショッピングセンターとして設計され、広場や屋外空間を生かした開放的な構成が特徴です。BBQやサウナ、シネマ、レストラン、ホテルといった多様な機能が並置されながらも、それらは単なるテナントの集合ではなく、“過ごし方”そのものを提案する装置として機能しています。

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その象徴のひとつが、全8スクリーン・1,200席超を備えるシネマコンプレックスです。都内のTOHOシネマズとしては初となる「Dolby Cinema®」に加え、「プレミアムシアター」「轟音シアター」といった独自フォーマットを横断的に導入。
映像・音響・座席すべてにおいて最適化された環境のもと、映画のみならずコンサートや演劇といった非映画コンテンツにも対応し、鑑賞体験そのものを多層化しています。ここでは“観る”という行為が、コンテンツに応じて選び直される体験へと更新されています。

高輪と同時に開いたもうひとつの都市──大井町に誕生した「OIMACHI TRACKS」が更新する、東京の“日常”
Courtesy of OIMACHI TRACS

もうひとつの核となるのが、都市型プレミアム・ウェルネススパ「サウナメッツァ」です。サウナシュラン全国1位の実績を持つスパメッツァによる新拠点であり、サウナクリエイティブ集団TTNEがプロデュース。日本初となる“トラムサウナ”や薬草ロウリュなど、身体の回復にフォーカスした体験を提供します。さらに、リカバリーブランド「TENTIAL」による館内着や、「ビームスディレクターズバンク」監修のユニフォームを導入し、「働く」と「休む」をシームレスに接続する新しい都市型ウェルビーイングのあり方を提示しています。

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施設内に併設されたホテルメトロポリタンは、この場所における“滞在”の意味を拡張する存在です。客室は“FOREST COTTAGE”をイメージし、都市の中にありながらも身体を解放する設えがなされています。5階のレセプションおよびラウンジは、木や緑に包まれた空間の中にゆったりとした家具が配置され、旅の疲れを解きほぐす導入部として機能。宿泊者専用のバーも併設され、都市の中で静かに時間を重ねるための場が用意されています。

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さらに26階には、「森の秘境」をテーマとしたルーフトップバー「The TRAVELERS HOUSE ROOFTOP BAR」が位置し、暖炉の揺らぎや滝の音とともに、眼下に広がる車両基地と都心の夜景が交差する特異な風景を体験することができます。ここでは都市を“消費する”のではなく、都市に“滞在する”という感覚が明確に提示されています。


高輪と同時に開いたもうひとつの都市──大井町に誕生した「OIMACHI TRACKS」が更新する、東京の“日常”
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一方で、日常の拠点としての機能も丁寧に設計されています。TRACKS PARKの象徴的な建築に位置するスターバックスは、屋外空間とシームレスにつながる設えにより、都市の中に開かれた滞在の場を形成。隣接するTSUTAYA BOOKSTOREおよびSHARE LOUNGEは、ビジネス書やライフスタイル雑貨を揃えたBOOK & CAFEとしての役割に加え、半個室や会議室を備えたコワーキング機能を内包し、「過ごす」「働く」「つながる」といった都市生活の複数の行為を重ね合わせる場となっています。

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さらに、この施設の重要なレイヤーとして挙げられるのが、地域に根ざした個店の存在です。A5ランク黒毛和牛を扱う「銭場精肉店」や、大井町のローカルシーンを牽引してきたHグループによる立ち飲み業態「立呑み 8」など、街の記憶と日常を担ってきた店舗が並びます。これらは単なるテナントではなく、この場所における時間の連続性を支える存在でもあります。

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こうした多層的な体験の背後にあるのは、この場所がかつて鉄道車両工場として機能していたという記憶です。その履歴を引き継ぎながら、新たな都市として再編集すること。そこには単なる再開発ではなく、「記憶と現在を接続する」という明確な意思が見て取れます。

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開業から1週間が経過した現在も、施設には多くの人が訪れ、都市の新しい回遊が生まれつつあります。それは単なる賑わいではなく、都市の使われ方が変わり始めている兆しとも言えるでしょう。高輪が未来を提示する場であるならば、大井町はその未来を“どう生きるか”を示す場です。
「OIMACHI TRACKS」がつくっているのは新しい商業施設ではなく、都市における日常の再設計そのものです。

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[施設概要]
施設名 :OIMACHI TRACKS SHOPS & RESTAURANTS
所在地 :東京都品川区広町二丁目各地内
延床面積(店舗面積) :約20,800㎡(約17,000㎡)
店舗数 :81店舗
開業日 :2026年3月28日(土)
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