南房に春の到来を告げるイサキが3月1日に開幕した。

初日に取材した洲ノ崎港の佐衛美丸ではシーズン初期の本命ポイントである洲ノ崎沖の水深60m前後の魚礁へ向かい、海面から40mの指示ダナで釣り始めると25~30cm前後のイサキが小気味よいアタリを送ってくれた。



海水温が低い影響か追い食いを狙っても単発で釣れることが多く数こそのびなかったものの、魚影は濃厚。

反応は広範囲に見られたので条件次第で今後も期待できるだろう。

「水温が上がれば浅いポイントでも楽しめるようになりますよ」と早川船長も春の訪れを喜んでいた。

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▲25~30cm級主体で、刺身や塩焼き、煮つけなど様ざまな料理に向くサイズがそろう

イサキ釣りの便利アイテム

オケにたまったイサキをクーラーに移すときに小型ネットを使うと簡単で便利。

魚体をつかまなくていいのでケガ防止にもなる。佐衛美丸には常備してある。

南房洲ノ崎に春の便り良型主体にイサキ開幕!
イサキ釣りの便利アイテム

イサキ釣りの魅力はキュキューンと鋭い引き味や追い食いを狙った多点掛け。

たっぷり釣れたら帰宅後の料理もお楽しみ。

刺身、塩焼き、煮つけといった定番のイサキ料理のほか、たたけばなめろう、焼けばサンガ焼きになどと手軽に美味が楽しめる。

そんなイサキ釣りが楽しめるのが3月1日に開幕した南房エリア。

当地は8月末までが釣期となる。

約6カ月に及ぶロングランだがイサキの魚影が濃いだけに安定した釣果が望めるのが特長だ。

3月上旬現在、本誌船宿データベース加入の南房の船宿でイサキ乗合で出船しているのは洲ノ崎港の佐衛美丸、洲ノ崎栄ノ浦港の早川丸の2軒。



主に狙うのは港を出てすぐの洲ノ崎沖。

シーズン初期はまだ水温が低いため水深60m前後、狙うタナは40m前後とやや深いが、今後水温が上昇し盛期になれば水深20~30m前後、タナ10~20m前後の浅場でも釣れるようになる。

例年、開幕当初は水温や天候が不安定なこともあって多少のムラが出るが、25~30cm級の良型主体で数はビギナーでも20~30尾と土産は十分確保できる。

慣れた人なら制限尾数の50尾を釣ることもある。

南房洲ノ崎に春の便り良型主体にイサキ開幕!
釣行の写真

▲追い食いを狙ってダブル

オモリ60号対応のタックルに仕掛けはハリス1.5号3m

ひとくちにイサキ釣りと言ってもエリアによって多少の違いがある。

コマセはオキアミだったり、ウイリー仕掛けを使ったり、五目狙いで3号前後の太めのハリスを使う所もあるが、南房のイサキはオーソドックスなアミコマセを使用したスタイル。

竿は全長2m前後の7:3~6:4調子でオモリ60号に対応したゲームロッドなど。

初期の深場狙いでは、コマセを出しやすい胴がしっかりした7:3調子がおすすめ。

逆に盛期の浅場狙いでは軟らかめの6:4調子で引きを楽しむのも面白い。

当日は深場のため小型電動リールを使う方も多かったが、小型両軸リールの手巻きでイサキのシャープな引きを味わうのもおすすめだ。

これにPE2~3号の道糸を巻いておく。

イサキ釣りは海面からのタナ取りが基本となるので、10mごとの色変わりに合わせておき、正確にタナを取れるようにしておく。

仕掛けは、FLサイズ、オモリ60号のコマセカゴをセットした片テンビンの3本バリ。



ハリス1.5号全長3m、ハリはムツバリなら9号、チヌバリなら2号といったところ。

多点掛けを積極的に狙うのであればバレにくいムツバリがおすすめだ。

南房エリアでは3本バリとも空バリ仕様が標準で、この空バリに米粒大にカットしたバイオベイトなどの付けエサを刺して狙うのが一般的だ。

取材した佐衛美丸は付けエサ用にバイオベイトが支給されるので、ハリに一つをチョン掛けにすればOK。

中にはイカタンやワームバケを使う方もいて、その場合は持参となる。

食いがいいときは付けエサのいらないカラーバリを試してみてもいい。

エサ付けの手間がないので手返しがアップする。

コマセはアミ。

イサキ釣りではコマセのまき加減も重要で、コマセカゴの調整は上窓を4分の1ほど開けて下は全閉が基本となる。

南房洲ノ崎に春の便り良型主体にイサキ開幕!

▲船宿支給の付けエサは米粒大にカットしたバイオベイト。付け方はチョン掛け/船宿仕掛けはハリス1.5号、全長3mの3本バリで、チヌバリとムツバリの2種類/コマセはアミ。コマセカゴは プラビシのFLサイズでオモリ60号

南房洲ノ崎に春の便り良型主体にイサキ開幕!
南房イサキ基本仕掛け

イサキはタナを釣れ!コマセを振って指示ダナでアタリを待つ

タナの指示があったら、指示ダナ+ハリス全長分(3m)仕掛けを下ろし、コマセを振りながらタナに合わせる。

例えば40mのタナだったら、43mまでコマセカゴを下ろし、3回に分けてコマセを振って40mに合わせる。



コマセの振り方は軽く竿先をあおる程度、コマセシャクリのように小さく鋭く行う。決してイサキを飽食させることなく、ポロポロとコマセを出しながら自分の仕掛け周りにイサキを集めるイメージだ。

タナを取ってからは2通りの釣り方がある。

時折コマセを振ってからジッと食いを待つ方法と、タナを取ってからも細かくシャクリ続ける方法だ。

食いがあまりよくないときは、どちらかといえば動かさないほうがいいが、通常は後者の釣り方。

積極的に誘ってイサキを食わせる方法だ。

この場合、指示ダナでで4~5秒おきにキュッという感じで小さくシャープにコマセを振り、これを4~5回続けて行う。

イサキのアタリは明確で竿先をククンとたたくように訪れる。

合わせは軽く竿を立ててハリ掛かりを確かめる程度でいい。

そして、イサキ釣りのだいご味の一つが追い食い狙い。

次つぎと追い食いするとキュキューンと竿先を引き込む重量感が増す。

これがたまらないのだ。


1尾掛かってからも、同じタナで小さくシャクリ続けることで追い食いさせることができる。

下手をするとイサキを振り落とすことにもなりかねないが、ある程度仕掛けにテンションをかけつつ行うことがキーポイントとなる。

取り込みは、コマセカゴが海面に見えたら竿を立ててつかみ、コマセのオケに入れ、ハリスをたぐって魚が暴れないようにゆっくり抜き上げる。

南房洲ノ崎に春の便り良型主体にイサキ開幕!
南房イサキ釣りの基本イメージ

南房の人気魚イサキ開幕シャープな引き味を堪能

3月1日、南房洲ノ崎港の佐衛美丸へ。

当日は4人のイサキファンが集まった。

皆さんシーズン開幕を待ちかねていたらしく出船前から会話が弾んでいる。

6時になると船長から、「それでは出ます。ポイントまでは10分足らずですから、すぐに始められるように準備しておいてください」のアナウンス。

港を出た佐衛美丸はほどなくして洲ノ崎沖のポイントに到着、ゆっくりと潮回りして狙いを定める。

早川船長に話を聞くと、水深60m前後の魚礁周りから始めてみるとのこと。

「始めてください。タナは海面から40mです」と開始の合図で船上から一斉に仕掛けが投入される。

南房洲ノ崎に春の便り良型主体にイサキ開幕!
釣行の写真

▲脂が乗っていて食味も抜群

良型イサキ連発

皆さん、指示ダナで竿をキュッ、キュッとシャクってコマセを振り出している。

その動作の最中に竿先がたたかれて最初にリールを巻いたのは右舷ミヨシの山下さん。



慎重にヤリトリして30cm級の良型イサキを抜き上げる。

これに続いたのが右舷胴の間の吉岡さん、さらに右舷トモの福原さんも同サイズのイサキを取り込んだ。

ここで数をのばすためにも追い食いさせたいところ。

すると吉岡さんが巻いた。

イサキのシャープな引きを楽しみながら上がってきたのは2尾の魚影。

ハリスをつかんで抜き上げたのは25センチ級のイサキのダブル。

とてもうれしそうだ。

「付けエサをバイオベイトからイカタンにしてみたんです」と吉岡さんは教えてくれた。

左トモの谷口さんも続いてこちらも同サイズのダブル。

谷口さんのエサはワームバケ。

「バイオベイトよりもエサ持ちがいいです。中でも緑色がよく釣れますよ」と谷口さん。


この勢いなら順調に続くだろうと思われたのもつかの間、アタリが遠のいてしまった。

「反応はあるんだけど食わないですねえ。群れがすぐに移動してしまうようです。まあ、もう少しやってみましょう」と船長。

魚探を見せてもらうと確かに反応がすごい。

40mから下にビッシリ反応が出ていてテンションが高まる。

ところがコマセカゴを嫌っているのか、はたまたコマセに慣れていないのかは分からないが、船内で数尾のイサキが釣れ上がるとイサキの群れが移動してしまうのだ。

「さっきから追い食いを狙ってるんだけど食ってこないね」と右ミヨシの山下さん。

そんな中、右トモの福原さんは指示ダナでアタリを待っている。

しばらくすると竿先がたたかれて、キュッと合わせを入れてイサキを取り込んだ。

「今は食いが渋いから指示ダナでコマセを振らずにじっと待つほうがいいみたい」と福原さん。

この釣り方にしてからコンスタントに数を重ねていく。

この日は最後の30~40分、洲ノ崎港の前を流してタナ20mを狙ったが、こちらは残念ながら不発。

釣果のほとんどは魚礁周りで得たものとなったが、それでもトップは22尾、次頭15尾は初日にしてはまずまずといったところだろう。

寒い冬も終わり、いよいよ春の釣りに切り替わる。

洲ノ崎沖のイサキ釣り、まずは無事にスタートを切った。

南房洲ノ崎に春の便り良型主体にイサキ開幕!
釣行の写真

▲このサイズになると引き味も強烈

INFORMATION

南房・洲ノ崎港

佐衛美丸

0470・20・8003

▼備考=予約乗合、6時出船

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隔週刊つり情報(2025年4月1号)※無断複製・転載禁止

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