マゴチ釣りのだいご味といえばアタリが出てから合わせるまでの駆け引きと合わせが決まったときの快感だろう。

東京湾のマゴチ船では、今シーズンも一部の船宿は冬の間も出船し、良型交じりで盛り上がりを見せている。



東京湾奥深川の吉野屋は2月20日からマゴチ乗合をスタート。

2月下旬の取材日は富津~大貫沖の水深20m前後をメインに狙い、後半には富岡沖や中ノ瀬もリサーチ、38~46cmのマゴチをトップ2本の釣れ具合。

水温が低くマゴチの群れが散っているためアタリは少なかったものの、今度水温が上がればアタリも増えてチャンスが訪れるようになるだろう。

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▲目下は富津~大貫沖の水深20m前後がメインだが、状況により富岡沖や中ノ瀬なども狙う

ルアー釣りも同船できる

吉野屋では事前に予約しておけばルアーも便乗して楽しむことができる。

誘い方は竿をシャクってルアーをダートさせてアピールし、フォールで食わせる「ボトムワインド」やリーリングして底近くを泳がせる「スイミング」の二つ。

潮が流れていないときはキャストして広く探れるルアー釣りが優勢になることもあるという。

水温上昇でチャンス到来東京湾のマゴチ上昇気配
釣行の写真

▲ボトムワインドでヒット

竿先が小刻みに引き込まれたら仕掛けを送り込んで食い込みをうながし、強く引き込まれたら合わせどき。

このようにアタリが出てから合わせるまでの駆け引きを楽しめるのが生きエサを使うマゴチ釣りのだいご味。

3月に入り、春の訪れを感じるようになると東京湾のマゴチ釣りに注目が集まるようになる。

マゴチ船は内房富津、東京湾奥深川、鶴見、金沢八景などから出ていて、取材した深川の吉野屋は2月20日からスタート。

この時期の釣り場は富津~大貫沖などの水深20m前後をメインに富岡沖や中ノ瀬の水深18m前後などを狙っている。

目下のところまだ水温が低く、マゴチの群れが散っていることもあり、40cm前後を主体に50cm級交じりでトップ2~3本と数は控えめながら、水温が上がってマゴチの群れが固まるようになるとアタリから合わせるまでの駆け引きを一日に何度も楽しめるようになるだろう。

水温上昇でチャンス到来東京湾のマゴチ上昇気配
釣行の写真

▲食い込むアタリを待ってから合わせるのが基本

竿はマゴチ用や胴が強めのゲームロッドなどドラグはきつく締めておく

マゴチ釣りの竿はタナの取り直しが行いやすい全長2.1~2.4m前後でしっかり合わせが効くマゴチ用がおすすめ。

もちろん専用竿がベストだがオモリ15~20号に対応したゲームロッドでもいい。



仕掛けを操作しやすい7:3調子で、胴から元にかけて張りがあり、しっかり合わせが効くものを選ぼう。

リールはPE1.5号前後の道糸を100mほど巻いた小型両軸。

マゴチの硬い口にハリ掛かりさせたいので、ドラグは合わせたときに滑らないようきつく締めておく。

仕掛けはハリス6号、全長1.5m。

ハリはマゴチバリの17~18号を用いる。

生きエビを付けたときにエビの姿勢が安定する形状になっている。

オモリは15~20号。

三日月オモリやアオリイカ用の中オモリ、鋳込みテンビンなど様ざまだが、着底が分かりやすく仕掛けが絡みにくいことから三日月オモリがおすすめだ。

マゴチ釣りで使う生きエサは、春から夏ごろまではほとんどの船宿でサイマキ(小型クルマエビ)が用意されている。

エサ付けは写真のとおり。

ハリ軸に対して真っすぐ刺すのがコツで、そのためには最初に硬く長いケンを折っておくこと。

これを折らないとハリの軸に当たってエサの姿勢が安定しない。


エサが弱らないように付けることがとにかく大切。

うまくできないときは船長に教えてもらおう。

エサは弱ってきたら交換する。

仕掛けを回収するときにエサを海面で泳がせてみてしっかり泳ぐようなら使い続けてもいいが、横を向いてグッタリしていたら生きていても交換する。

ちなみに吉野屋では最初に5匹配られ、追加エサは1匹150円で販売している。

水温上昇でチャンス到来東京湾のマゴチ上昇気配
東京湾のマゴチ基本仕掛け

タナは底から1mまめな取り直しが誘いとなる

タナの取り方は、ハリス長1.5mに対してオモリを底から1m上げて待つのが基本。

竿先を海面に向けた状態でオモリを着底させて糸フケを巻き取り、1m竿先を持ち上げてタナを取る方法が簡単。

1mほどリールで巻き上げてタナを取る方法もあるが、リールを使わなくても竿を上げ下げするだけで底ダチが確認できるこの方法は、タナボケしにくく初心者でもやりやすい。

潮が緩いときは仕掛けが受ける抵抗を意識して1.2m前後と少し高めにタナを取ることもあるが、船長はハリス長を1.2mに短くすることをすすめていて、必要とあればアナウンスしてくれる。

マゴチ釣りで誘いは必要か船長に聞いてみたところ、「タナの取り直しが誘いになるので、必ずまめに行ってください。じっとアタリを待っている人より、こまめにタナを取り直している人のほうがよく釣ります」と船長は言う。

タナの取り直しは30秒に1回のペースで行う。

タナを取り直すとき、オモリが着底するとハリスがたるみ、再びオモリを持ち上げるとハリスが引かれ、その刺激でエビが跳ねたり泳いだりする。



このエビの動きが誘いになり、マゴチが反射的に襲いかかる。

食いが渋いときほど、タナを取り直した直後にアタリが出ることが多いので竿先に集中しよう。

水温上昇でチャンス到来東京湾のマゴチ上昇気配
エビエサの付け方

水温上昇でチャンス到来東京湾のマゴチ上昇気配
タナの取り方イメージ

早合わせも待ちすぎも禁物。強く引き込まれたら合わせどき

ガツッと派手なアタリの後いきなりハリ掛かりすることもあるが、基本的にアタリに即合わせはNG。

しかし待ち過ぎてもよくない。

合わせが早いとスッポ抜けたり、掛かりが浅くてハリが外れてバレてしまうし、待ち過ぎるとエサを取られてしまうこともある。

合わせどきを見極めるのがこの釣りの難しさでもあり面白さでもある。

アタリが出てから合わせまでのイメージは上図のとおり。

アタリがきたら竿を持つ手の手首の力を抜き、テンションを変えずに引き込みに応じて竿先を下げる。

引き込みが続かないときは、ゆっくり聞き上げてテンションをかけると再び引き込むこともある。

この駆け引きで十分にエサを食い込ませ、ひときわ大きな引き込みがきたら、竿を持ち上げる。

この釣りは合わせないことにはまず掛けられない。



初心者であれば、最初のアタリから7秒数えたら合わせる。

まずはそこから始めるといいそうだ。

合わせと同時に竿が曲がって魚が暴れる感触が伝わればハリ掛かりした証。

無理をせずにゆっくり巻き上げよう。

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アタリがあってから合わせるまで

東京湾奥深川出船……大貫沖~中ノ瀬 エサもルアーでも狙える東京湾の春マゴチ本格化へ

2月23日、東京湾奥深川の吉野屋を訪れた。

開幕して間もないマゴチ船にはエサ釣り12名、ルアー釣り2名が集まった。

7時に出船し、ゆっくりと運河を抜け東京ゲートブリッジをくぐると高橋郷船長は南へ向かう。

約1時間で富津沖のポイントに到着。

「水深16mです。始めてください」の合図で投入。

エサ釣りの方は船下へ仕掛けをゆっくり下ろし、着底したら底ダチを取り、海面に向けた竿先を1m上げてアタリを待つ。

ミヨシの一段高くなっている場所はルアー釣りの指定席で、ジグヘッドリグをアンダーキャストし、着底したら1~2回ロッドをシャクってカーブフォール。

これを繰り返しながら船下まで広く探っていく。



30分ほど流したが船中アタリなく小移動し、水深15mで再開。

しかしここもアタリが遠く再び移動となる。

この時期は水温が低く、エビエサの動きもあまりよくないし、マゴチの活性も低いようだ。

釣り開始から1時間、ここで大貫沖へ移動し再開。

「水深20mです。どうぞ」

合図が出るとすぐに左ミヨシの方の竿先が引き込まれる。

クンクンと断続的なアタリが続いたあとにギューンと強く引き込まれ、大きく合わせを入れると竿が曲がった。

取り込まれたのは40cm級マゴチ。

続いて右胴の間でも同サイズが取り込まれた。

「マゴチ釣りは2回目です。前回は昨年の夏で3本釣ることができました。今日はアタリが少ないので10秒に1回のペースでタナを取り直していたら釣れました」とのこと。

水温上昇でチャンス到来東京湾のマゴチ上昇気配
釣行の写真

▲船中1本目は40cm級

もっとアタリがほしい

その後は全体的にアタリが少なく、転々としながら起伏のあるポイントに入った。

「水深18mです。上がったり下がったりして水深が変わりやすいのでまめにタナを取ってください」と船長。

左ミヨシの方にアタリがきて小ぶりながらも本命が取り込まれ、2本目のマゴチをゲット。

11時ごろに富岡沖の水深20m前後へ移動。

「潮があまり動いていないのでハリスを1.2mにしてください」とのアナウンスで再開。

しばらく流すと左トモの坊内さんに良型のホウボウがヒット。

12時半ごろに再び坊内さんの竿が曲がり、今度は本命45cm級のマゴチを釣り上げた。

20秒に1回のペースで頻繁にタナを取り直す坊内さんに釣り方を聞くと、「アタっても居食いしているみたい。ゆっくり聞き上げてテンションをかけると引いてきます。引いた分だけ送り込んで食い込みをうながして再び聞き上げたら強く引き込まれました」と教えてくれた。

14時、中ノ瀬の水深18mへ移動。

これまでアタリがなかったルアー組にチャンス到来。

ボトムワインドで探っていた石山さんについにヒットがあり、仲乗りさんが差し出すタモに収まったのは46cmのマゴチ。

「あきらめないで誘い続けてよかったです。何回かアタリがあったので集中して狙いました」

やがて15時の沖揚がりを迎え、「これで揚がります。おつかれさまでした」と船長からのアナウンス。

ところが皆さん仕掛けを上げて片付け始める中、右トモの坊内さんだけが粘っている。

見るとアタっていて食い込みを待っている様子。

断続的にググッが続いたあとグーンと大きく竿先が引き込まれた。

合わせも決まり2本目のマゴチを釣り上げて有終の美を飾った。

釣果は38~46cmのマゴチが頭2本で船中7本だった。

船長によると今後水温が上がると、釣り場も広がり、型も数も期待できるとのこと。

東京湾のマゴチはこれからが本番。

活性も上がり、アタリから掛けるまでの駆け引きをたっぷり味わえるようになるはずだ。

水温上昇でチャンス到来東京湾のマゴチ上昇気配
釣行の写真

▲40cm前後が多かった

水温上昇でチャンス到来東京湾のマゴチ上昇気配
釣行の写真

▲良型のホウボウも交じった

INFORMATION

東京湾奥・深川吉野屋

03・3644・3562

▼備考=予約乗合、7時出船。

ルアータチウオ、アジへも出船

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隔週刊つり情報(2025年4月1号)※無断複製・転載禁止

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