相模湾小坪港の洋征丸ではビシアジタックルでアジを釣りつつ、イワシミンチに寄るマダイも狙えるアジ&マダイ五目が盛り上がっている。
3月下旬の取材日は城ケ島沖の水深60~100m前後を狙い、30~35cm主体のアジがトップ43尾。
時折45cm前後の大アジも交じり、まるで青物でも掛かったかのような強い引きが味わえる。
アジのポイントには大型魚も回遊し、サバの切り身でマダイやメダイ、ムツ、カンコ(ウッカリカサゴ)などのほか、釣れたアジを泳がせて青物やヒラメ、モロコなども狙えるのが洋征丸流の楽しみ方で、当日も3.2kgと1.8kgのマダイが上がった。
洋征丸のアジ・マダイ五目は7月一杯まで出船、4月中旬ごろからは同船でイシナギも狙えるのでこちらも楽しみだ。
城ケ島沖の水深60m前後では幅広の大アジが連発
泳がせ仕掛けとエサの付け方
仕掛けはハリス12~16号、ハリは親孫バリともヒラマサ16号。
オモリは150、200、250号を潮の状況によって使い分ける。
エサの付け方は親バリは鼻掛け、孫バリは尻ビレの後ろ、または背中に掛ける。
タックルは遠征青物用やカツオ・キハダ用でOK。
ベストシーズン突入に先立ち、小坪港を訪れたのは3月27日のこと。
船着き場前には私を含む11名の釣り人が受付の列に並ぶ。
多彩なゲスト狙いもOKとあって、受付にはアジの仕掛けのほか、アジとマダイ狙い兼用の洋征丸オリジナル仕掛けやゲスト狙いの各種仕掛け、付けエサなども購入することができる。
釣り座にはコマセ、付けエサのほかにロッドキーパー用の添木、まな板、きれいに洗濯されたタオル、そしてサービスのビシアジ仕掛け1組が等間隔にセットされている。
これも船長の性格の表れであろう、船は隅ずみまで整備・清掃・整頓が行き渡っており、非の打ち所がない。
建造されて17年たつとのことだが、まるで新船のように保たれており快適な釣りを楽しむことができる。
船長の息子の洋太郎さんも仲乗りがてらの竿出しで左右舷6名ずつの配席となり、準備が整ったところで7時に出船となった。
仲乗りさんに釣り方をレクチャーしてもらえるからビギナーもこのとおり
洋征丸のアジ・マダイ五目仕掛け&タックル
ここで洋征丸の仕掛けについて説明すると、基本はアジ狙いなので130号のビシを使用する。
アジ主体に狙うのであれば全長1.5~1.8m前後、ハリス2号2~3本バリの一般的なビシアジ仕掛けでOK。
潮が澄んで食い渋ったときの対策としてハリス1.7号仕様の仕掛けも用意しておけば万全だ。
アジもマダイも両方狙いたい!という方には洋征丸オリジナル仕掛けがおすすめだ。
ハリス、枝バリ、先バリと各パーツに分かれており、それぞれを組み合わせて使うというもの。
ハリスと枝スはチチワ接続となっているので傷んだら予備と簡単に交換することが可能。
枝バリはアジを重視し枝ス2号、先バリはマダイも視野に入れハリス3号に太地のムツバリ10号が使用されている。
枝バリにはアカタンもしくはアオイソメ、先バリには1.5~2cmにカットしたサバの切り身を付けるとのこと。
エサのサバは新鮮なものほど食いがいいそうなので、サバが釣れたらその場でカットして使うとマダイやムツがヒットする確率はさらにアップするとのことだ。
船宿特製と称した仕掛けはこれまでたくさん見てきたが、自作するにも真似できないような複雑さ。
ここまで精巧に作られた仕掛けは私も初めてだ。
タックルは1.5~2.4m、130号のビシを背負える7:3~6:4調子の汎用竿や青物竿でOKだが、オリジナル仕掛けを使ったアジ・マダイ両狙いであれば全長2~2.4mと少し長めのほうがマダイやメダイがヒットしたときのヤリトリはしやすい。
レンタルタックルはマダイや青物に対応できる全長1.8mのムーチングタイプのビシアジ竿が使われている。
リールは小型電動だが、道糸はPE6号300mが船長の推奨。
PE3号以下を使う人も多いが、オマツリしたときの交錯での高切れトラブルが多くなるので細くても4号までとのこと。
ヒラメや青物を狙う場合は釣ったアジをエサにした泳がせで狙う。
この場合、釣り座が空いていて、船長の確認を取ったうえであればどの釣り座からでも可能だが、乗船者が多い場合は基本的に四隅席限定となる。
オモリは150、200、250号と各サイズ用意し、ビシ仕掛けの人とオマツリをしないように潮況に応じて使い分ける。
洋征丸では予約順での配席となるので、もし泳がせをやりたい場合は予約時に相談してみるとよい。
そのほか時期によっては落とし込みサビキで青物を狙ったり、4月半ばからはイシナギも視野に入る。
30cm超は当たり前 大アジ主体で多点掛けも
釣り場までの往路では洋太郎さんがオリジナル仕掛けを初めて使う人に仕掛けの組み立て方をレクチャー。
普段は鎌倉沖などの近場から狙い、泳がせ用にエサの小アジを確保しつつ沖に出してくるのだが、当日は南西風が吹く予報のため、城ケ島沖へ直行となった。
「それではやってみましょう。オリジナル仕掛けの人は先バリにサバを付けてください。水深は101m。
「潮が速いですから、糸フケをしっかり取ってタナを合わせてください」
開始からおよそ10分、船中1尾目は左舷トモ3番の佐々木さんが35cm級のアジを抜き上げた。
大アジと呼んでいいサイズだ。
続いたのは左舷ミヨシ3番の坂本さん。
前回知人に洋征丸に連れてきてもらいとても楽しかったので、今日はフルレンタルで単独チャレンジとのこと。
洋太郎さんのレクチャーを受けながら見事35cm級をゲット。
コマセが効き食いが立ってくると、船中あちらこちらから電動リールの巻き上げ音が響き渡る。
左舷ミヨシの羽鳥さんが2尾掛けで取り込むと、右舷大ドモの外川さんは3尾掛けを披露。
「つい前まではこの辺りは全く反応がなく、西(瀬ノ海)のほうへ行ったりもしたのですが、水温が上がり出してようやく反応が出始めました。先日はこの場所でマダイのほかメダイ、カンパチも上がりましたよ」と船長。
日に日に釣況は上向いているようだ。
釣れるアジはどれも30~35cmの大型ばかり。
予想以上の型のよさにこれ以上は目の毒。
9時になったところでたまらず私も竿を握らせてもらう。
高めにタナを取り30秒アタリを待つ
アジ専門もアジ&マダイ両狙いも釣り方は同じ。
私はアジ専門狙いで全長1.5mのショートロッドに2号ハリスのビシアジ仕掛けでチャレンジ。
潮が速く、ビシを投入するとトモ方向に道糸が鋭角に入り込む。
この場合、フリー状態で道糸を送り出すと糸フケが大きくなるばかりなので、軽くテンションをかけるくらいにサミングしながら下ろすと糸フケが軽減できる。
指示ダナが6mだとしたら、着底後いったん6m巻き上げ10~20秒静止。
道糸が張り立ってくるので再度仕掛けを底まで下ろし、5m切ったところからコマセを振り6mに合わせる。
待ち時間は長くても30秒くらい。
待ち時間が長くなるほどアタリがくる確率は下がる。
コマセワークを2回行い、それでアタリがなければ仕掛けを回収し、コマセを入れ替える。
ククッ、さっそくアタリ。竿尻を脇に抱え魚の引きと船の揺れを身体でいなしながら巻き上げ無事ゲット。
アタリがきたら道糸のマーカーで食いダナを覚えておき、次投からは海面からタナ取りするほうが得策。
食いダナで止めたら道糸が立つまで待つ。
10~20秒ほどたったら、竿先を海面に向けて1m下げてコマセを振りタナに合わせる。
これで2尾目、3尾目と連釣成功だ。
アタリが鈍くなってくると場所移動となるが、どの場所でも大アジが乱舞し、手慣れた常連さんたちのタルはみるみるうちに真っ黒になっていく。
オリジナル仕掛けを使用していた洋太郎さんにいいアタリ。
根周りとあって1kgサイズのカンコ(ウッカリカサゴ)が浮上。
そしてついにきましたビッグヒット。
ハリス3号といえども少しでも油断すればあっけなくブレイクだ。
ドラグを効かせ、身体でいなしながら慎重に慎重を重ね巻き上げていく。
白っぽく見えてきた魚影が桜色に変わったところでタモが入る。
歓声とともに取り込まれたのは3.2kgの奇麗なマダイ。
オリジナル仕掛けの真価が発揮された瞬間だ。
船長の息子の洋太郎さんが3.2kgのマダイをゲット
マダイ狙いのサバの切り身にカンコがヒット
40cmオーバーの特大アジがヒット!
正午を回ったところで灘寄りの57mダチへ。
「根着きのアジを狙ってみます。下から5mでやってみてください。くればデカいですよ。先日も52cmが上がりましたからね」
コマセを振るとギュギュンッと竿先が引き込まれる。
先ほどまでとは桁違いの引きの強さ。
100mを巻き上げるとき以上に時間を費やし、ようやくビシをつかむ。
すかさず船長がタモを差し出してくれて後計測43cmを無事キャッチ。
「デカッ!」前腕以上ある魚体に思わず声が出てしまった。
「ね、デカいでしょ」と船長が言うように釣れ上がるアジは先ほどまで大アジと呼んでいたサイズよりもまたひと回り大きいものばかりだ。
「こっちでもいいのが上がったよ!」
羽鳥さんが手に持つアジは当日船中最大の45cm。
泳がせ仕掛けを出していた左舷大ドモ望月さんの竿に青物らしきヒット。
ところが、海面まであと3mというところで魚が急反転。
12号のハリスが風になびいた。
しかし、今度はコマセ仕掛けにいいアタリ。
大事に巻き上げ船中2枚目となる1.8kgのマダイはハリス4号、サバの切り身でゲットとのこと。
根着き大アジのアタリも遠のき、南西風も吹き込んできたタイミングで14時の沖揚がりを迎えた。
当日のアジの釣果は大型主体に18~43尾。
3.2kgと1.8kgのマダイのほかカンコ、ウマヅラ、サバが交じった。
今後は水温の上昇に伴いアジはもちろん、青物の魚影が増えてくるとのことだ。
4月中旬から5月一杯の期間はイシナギも狙えるのでこちらも楽しみだ。
釣り経験がない人が1人で来ても楽しめるといっても過言ではないほど船長を始めとする船宿スタッフ、常連さんたちは面倒見がよい人ばかり。
気候も安定する行楽シーズン、おいしいアジ+α狙いの楽しい釣りに繰り出してみてはいかがかな。
常連の羽鳥さんは45cmの大アジをキャッチ
当日は30cm以上の大型ばかり。25cm以下は交じった程度
サバの切り身で1.8kgのマダイを釣り上げた
INFORMATION
相模湾・小坪港 洋征丸
0467・23・9517
▼備考=予約乗合、7時出船。仕掛け、付けエサ各種販売あり
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隔週刊つり情報(2025年5月1号)※無断複製・転載禁止



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