レビュー

本書のタイトルを目にした方の中には「カスタマーサービス」の本だと思った人もいるかもしれない(要約者はその一人である)。「カスタマーサービス? そんなこと知ってるよ」と。

しかしもう一度見直すと「カスタマーサクセス」と書かれているではないか。聞き慣れない言葉「カスタマーサクセス」。そしてそれは「日本企業にこそ必要」であるそうだ。これはどういったことか?
答えを言ってしまうと、カスタマーサクセスとは「お客様に『成功』を届けること」。つまり、カスタマーにサクセスを届けるという、文字通りの意味である。著者によると、現在急成長している世界企業――アマゾン、アップル、ウーバー、アドビ、テスラなど――は、漏れなくこれを実行しているという。しかし「成功」と言っても、何を成功と定義するのか。そもそも「企業がお客様に成功を届ける」とは、何を指すのか。
本書の著者は、長年米国で経営コンサルタントとして活躍してきた弘子ラザヴィ氏だ。2017年にシリコンバレーで「カスタマーサクセス」という概念に出会い、その重要性を直感したという。今、猛烈な勢いでデジタル化が進み、企業サービスは地球規模で展開していっている。国境を越えた生き残り合戦が繰り広げられる中、いまだに過去の成功体験から抜け出せない日本企業が多いことに、著者は危機感を募らせている。

これからの時代、あらゆる企業に必要不可欠となる「カスタマーサクセス」とは何か、私たちは何に取り組めばいいのか。まだ遅くない。本書を読んで、勉強しようではないか。

本書の要点

・{{li:リテンションモデルとは、利用者がそれ無しでは生活できない存在になるモデルを指す。今後はリテンションモデルのプロダクト(サービス)が主流となっていき、その流れは止められない。}}
・{{li:カスタマーサクセスとは、カスタマーに成功体験を届けることをいう。企業はカスタマーにとって何が「成功」なのかを、常に注意深く拾い出し、プロダクトに反映させることが重要だ。}}
・{{li:メルカリでは、組織全体にカスタマーセントリックな文化が浸透している。これが、優れたプロダクトが開発され続け、価値を上げている原動力となっている。}}



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