レビュー

会社では業務や人事、組織などに対して、大小様々な改革が行われる。しかし、いざ改革を実行しても、思うように上手くいかないと感じる方もいるのではないだろうか。

それどころか、効率化や改善のための改革にもかかわらず、かえって業務が滞り、メンバーの力が発揮できていないケースもあるだろう。なぜ、そういった事態が生じるのか。本書ではそれを組織の「構造」がもたらす最小抵抗経路という観点から解き明かしている。
組織は必ずその根底にある構造によって動いている。組織を構成する人々は、好むと好まざるとにかかわらず、構造が生み出す力によって自然と導かれていく。どれだけ高い志や優れた理論をもっていたとしても、組織の構造に問題があれば、成功が持続しないのだ。
一方、ナイキやソニー、ディズニー、グーグル、アップルのような偉大な組織は、構造が生み出す最小抵抗経路によって、自然と成功が長続きするようになっている。高い志を持ち、深い価値を体現している偉大な組織に必要なものとは何か。本書はそれを明確に示している。構造や最小抵抗経路といった言葉は概念的であるが、豊富な具体例とともにわかりやすい説明がなされている。そのため、主体的に読み進められるうえに、まるで自分が所属する組織の問題点をずばり言い当てられたような感覚を抱く方も多いだろう。新しい構造を創り出すためのプロセスは、組織に身を置くあらゆる方々の課題解決に大きく寄与するはずだ。

本書の要点

・エネルギーは最小抵抗経路に沿って進み、構造が最小抵抗経路を決める。根底にある構造を変えれば、最小抵抗経路も変わり、組織を真に変革に導くことが可能となる。
・組織が前進するのは、緊張を解消しようとする緊張構造が生じたときである。だが、多くの組織では葛藤構造にとらわれ、揺り戻しが起きてしまう。
・葛藤構造を緊張構造に変えるためには、組織の高次の目的や共有ビジョンに基づいて、より重要な目標を定義し、組織をリデザインする必要がある。そのためには、経営陣のリーダーシップが欠かせない。



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