レビュー

本書は、日本のプロ野球界で長年捕手及び監督として活躍してきた、野村克也監督のリーダー論がまとめられたものだ。
2020年2月に亡くなった野村監督は、「ノムさん」のあだ名で老若男女問わず親しまれてきた。

南海ホークス、ロッテオリオンズ、西武ライオンズで27年間、選手として活躍。また、南海ホークス、ヤクルトスワローズ、阪神タイガース、東北楽天ゴールデンイーグルスの4球団で監督を歴任した。他の球団では成績が振るわなかった選手を指導し、第一線で活躍する選手に育て上げ、チームを勝利に導くその姿は「野村再生工場」とも評されるほどだ。
企業において、「すべてのポジションに一流の実力を持つ部下が揃っている」という状況はまれだろう。組織の中には、新人もいれば中堅もいる。あまり輝かしい成績を残せず、社内の他部門や他社から転籍してきたメンバーや、引退を数年後に控えるメンバーもいるかもしれない。そんな部下をどのように育成し、成果を出せるチームをつくっていくのか。悩める管理職は多いことだろう。
野村監督の人材育成やマネジメント手法は、ビジネスの現場の根底に通じるものだ。何より野村監督の哲学に心が震えることは間違いないだろう。球史に残る名将の思想の神髄にふれ、明日への力を見出していただけたらと思う。

本書の要点

・リーダーには観察眼が求められる。

チームメンバーの人物像や希望を正しく把握しておけば、チームとして成果を出しやすくなる。
・人は、得意分野は自ら一生懸命努力する。しかし、苦手な分野のトレーニングは敬遠しがちである。まずは短所を鍛えるべきだ。短所を克服すれば、部下の仕事の幅も広がるようになる。
・指導者は答えをいってはならない。答えを教えてしまうと、選手の思考が止まってしまい、進歩も止まるからだ。答えは選手にいわせて、考えさせて、責任を持たせるべきだ。



フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に1,500タイトル以上の要約を公開中です。exciteニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。

編集部おすすめ