レビュー

もしあなたが、優れたアイデアと革新的なテクノロジーで、ユーザーの課題を解決するプロダクトを生みだしたとしたらどうか。注文や問い合わせが相次ぎ、取材やイベント登壇への依頼が殺到する。

入社希望者の履歴書が山積みになるだろう。そう、あなたは爆速成長企業のCEOになったのだ。この勢いで成長すれば、世界を変えることも夢ではない。そう考えたあなたは週に120時間働き、あらゆる意思決定に関与しようとするだろう。しかし、爆速成長中の会社は常に混乱のなかにあり、ストレス満載の日々が続く。
超人的なCEOでも、すべて自分でやろうとすれば燃え尽きてしまう。そのためCEOは、何をやり、何をやらないかを決め、後者については権限委譲する必要がある。だからこそ、採用とその基準となる行動指針、企業文化の策定が重要となる。こうした貴重なアドバイスがつまっているのが本書だ。
グーグルやツイッターを急成長させた著者は、爆速成長企業が失速に陥りがちなポイントを体系的に紹介している。人材採用、経営チームの構築、組織構造、プロダクトマネジメント、マーケティング、レイターステージの資金調達など、いずれも痛烈なほど具体的なアドバイスが目白押しだ。何より、アンドリーセン・ホロウィッツ共同創業者のマーク・アンドリーセンや輝かしい実績をもつ起業家、役員たちへのインタビューも多数収録されていて刺激的である。

起業を志す方はもちろん新規事業に携わる方にもぜひお読みいただきたい。避けられる失敗をあらかじめ避け、成功にたどり着くために。

本書の要点

・CEOの仕事で最優先なのは自己管理だ。権限委譲を行い、時間の使い方を振り返るとともに、本質的に重要でない仕事には「ノー」という回数を増やす必要がある。
・爆速成長中の企業では採用が課題となる。ジョブ・ディスクリプションを明確にする、候補者のスコア評価システムをつくるといった仕組みを導入する必要がある。
・組織構造に正解はない。爆速成長期の企業は6~12か月ごとに、まったく別の会社に変貌する。CEOは12~18か月先を見据えて、実用性に基づいた判断を積み重ねるしかない。



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