レビュー

「イラっとした気持ちや思考ぐるぐる状態を引きずらなくなる」
「朝起きてから夜寝るまでスマホを触りっぱなしにならない」
「会議や会話がスムーズになり、いい人間関係になっていける」
――この3つを叶える行動習慣は何か、わかるだろうか。答えは「マインドフルネス」である。

先に挙げた3つは、本書の冒頭で、マインドフルネスの実践によって実現することの例として書かれているものだ。
本書の著者である中村悟氏は、これまでに合計1.5万人以上に企業研修や講演、ワークショップなどを提供してきた。本書はそんな中村氏が、マインドフルネスの定義から実践方法までを網羅的かつわかりやすく解説した一冊である。
本書の特徴の一つは、活用事例と実践ワークが豊富に紹介されている点だろう。該当のパートでは、マインドフルネス瞑想、ボディスキャン、ジャーナリング、ラベリング、マインドフル・リスニング、マインドフル・イーティングという6種類の活用事例に加え、洗顔するとき、信号待ちのとき、ランチのときなど、1日のうち、ちょっとしたタイミングで実践できる10のワークが提案される。さらには「自宅で」「仕事で」「人間関係の」「出先で」「休日に」というシーンに合った実践ワークが合計48事例も示されており、あれもこれも試してみたくなる。
あなたも本書を読み進めるうちに、マインドフルネスを取り入れたくてたまらなくなるだろう。

本書の要点

・マインドフルネスとは「いまここに気づいている状態」だ。瞑想やボディスキャンといった実践ワークを1日あたり合計10分、約2~3か月を目安に続けていくと、ストレスが減る、集中力が上がる、生産性が上がるといった効果が期待できる。
・「マインドフルネス瞑想」はもっとも基礎的なワークだ。呼吸に注意を向ける→注意がそれる→注意がそれたことに気づく→それた注意を呼吸に戻す、を1セットとして、3~5分程度繰り返そう。
・信号待ちの間は絶好のマインドフルタイムだ。

呼吸に意識を向けて心を落ち着けよう。信号待ち以外でも、エレベータ待ちなどのスキマ時間では、ゆっくりと数回程度、深呼吸することを習慣化してほしい。



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