レビュー

一口食べるだけで幸せを運んでくれる、甘い甘いチョコレート。その美味しさに魅了されてしまったチョコレートファンが夢中になれる本がやってきた。


本書、『味わい深くてためになる 教養としてのチョコレート』は、チョコレートを主なテーマに掲げて活動するジャーナリスト・市川歩美氏が、チョコレートの奥深い世界を解き明かす一冊だ。チョコレートがどのように作られるのかという基礎知識から始まり、チョコレートの美味しさの秘密、近年注目が集まるチョコレートの健康効果についても詳しく解説している。さらに、最近覆ったというチョコレートの起源から、ヨーロッパ、日本へと広がる過程を文化的な背景とともに紹介している。各章の間に掲載される著者が「推しチョコ」について語り尽くすコラムも見逃せない。チョコレート愛に溢れる語り口に、思わずどれも手にとってしまいたくなる。
本書を読み、普段何気なく口にしているチョコレートの背景にあるこだわりを知れば、その味わいをより楽しめるようになるはずだ。誰からも愛されるチョコレートへの知識を深めることは、たくさんの人と共通の話題を得ることにもつながるだろう。チョコレートファンの方にはもちろん、食文化に興味のある方、雑談のネタを仕入れたい方、美味しいチョコレートのお店を知りたい方など、幅広い方に本書をおすすめしたい。

本書の要点

・カカオ豆から作られるチョコレートは、カカオ100%の状態だと驚くほど苦い。どんな材料をどんなバランスで組み合わせて美味しいチョコレートを作るかが、作り手の腕の見せどころだ。
・チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには強い抗酸化作用があり、その健康効果に注目が集まっている。健康効果に期待するなら、「ハイカカオチョコレート」がおすすめだ。


・カカオには5300年の歴史があり、日本での普及には森永製菓が大きな役割を担った。



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