レビュー
いつもひょうひょうとして、「気楽に生きる大人」の代表格のようなひろゆきさん。動画配信や掲示板サイトの管理をしながら、フランスと日本を行き来する生活スタイルは、うらやましくもある。
そもそも私たちは、幼い頃から「学校に行って、卒業したら会社で働く」という生き方を刷り込まれている。いい会社で働くためにいい学校に行って、がんばって勉強する。もちろん、若くして起業を志す人もいるだろうが、多くの日本人は「会社で働く」ことを基準に考えているはずだ。
だが知ってのとおり、いまは働き方が多様化している。日本の経済状況は芳しくないし、AIの普及によって職業地図も変わりそうだ。将来への不安を抱きつつも、とりあえず現状維持を選んでいる人は多いだろう。
本書では「そもそも、なんで働くの?」「ご飯が食べられるなら、働かなくてもいいんじゃない?」と読者に揺さぶりをかける。ストレートな問いかけにドキリとしてしまうが、たくさん稼ぐことやいい暮らしをすることは、果たして自分が望むことなのだろうか? そうでないと幸せになれないのか? もっと自由に生きることもできるのでは? それにはどうすればいいのだろう? と蓋をしていた箱が開き、芋づる式に問いが生まれる。
著者の言うことには「そういう考えもあるな」と思わせる力があり、新たな選択肢を与えてくれる。自分らしい働き方を模索する人、人生の枠を広げたい人はぜひ一読いただきたい。
本書の要点
・働き方は多様化している。
・自分が満足だと思える暮らしには、何が必要で不要なのか。そのラインを知ると、がんばりすぎたり自分を追い込んだりすることがなくなる。
・人生には「開拓力」が必要だ。いまの環境が悪くても自ら行動を起こすことで、人生を切り拓くことができる。
・「この資格を持っておけば安泰」という時代は終わった。
・英語力アップの秘訣は、「とにかく海外に行くこと」である。
フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に3,300タイトル以上の要約を公開中です。exciteニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。