レビュー

「こんなに頑張っているのに、どうして評価されないんだろう」と悩む人が本書を読めば、自分の「頑張り方」が間違っていたことに気づくかもしれない。
本書の著者、下地寛也氏は、コクヨ株式会社のワークスタイルコンサルタントだ。

入社してから約20年間、現場目線でのコミュニケーションと課題解決に取り組んだ。現在は、コーポレートコミュニケーション室室長として活躍しつつ、豊富な実務経験を生かして、組織におけるコミュニケーションや働き方改革の理論と実践を独自に体系化し発信している。
本書で下地氏は「優秀な人が持っている3つの視点」として、会社のアルゴリズム、相手の思考パターン、仕事のツボ、の3つを提唱する。会社のアルゴリズムは、会社がどのような優先順位や判断基準で動いているのかという全体像。相手の思考パターンは、会社で働く人の価値観やモチベーション、人どうしの関係性。そして仕事のツボは、仕事のやりとりにおいて「陥りやすいダメパターン」と「押さえておくべきポイント」を意味する。これら3つを押さえておけば、コミュニケーションや意思決定、行動がスムーズになるそうだ。
本書では3つの視点に紐づいて、さまざまなアドバイスがまとめられている。頑張っているのに思うような成果が出ない人はもちろん、これから社会人になる人や若手ビジネスパーソンが読めば、少ない努力で大きな成果を出せるようになるだろう。

本書の要点

・仕事ができる人は、自分の戦うべき土俵を理解し、自分が「コントロールできるところ」の改善に注力している。
・社内には「ポジションパワー」と「パーソナルパワー」という2種類の力がある。誰がどのようなパワーを持っているのか知ることで、提案や相談がスムーズに通りやすくなる。

また、周囲の人に前向きに動いてもらうためには、自分のパーソナルパワーを磨いていく必要がある。
・自分の「怒られパターン」と上司の価値観を把握すれば、同じミスを繰り返さずに済む。



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