レビュー
お腹をすかせている人がいれば、顔をちぎって食べさせてあげる――。それが乳幼児のヒーロー、「アンパンマン」である。
実は、アンパンマンはもともと「スーパーマン」のアンチテーゼとしてつくられた。スーパーマンといえば、スラッとしてカッコいい、悪を叩きのめす正義のヒーローである。一方のアンパンマンは、いでたちこそスーパーマン風だが、まんまる顔で三頭身。しかも初期のアンパンマンは、なんとお腹の出た人間のおじさんであった。
後に、顔にあんこが詰まった現在の姿に変更されるが、当初から今まで変わっていないことがある。それは、アンパンマンの使命「お腹をすかせている人にアンパンを食べさせてあげること」である。
作品「アンパンマン」における「正義」とは、飢えた人を助けることだ。作者のやなせたかしは自身の戦争体験を通じて、空腹の辛さと、世間で言われる「正義」の脆さを身をもって知った。その強烈な体験が織り込まれたキャラクターこそが「アンパンマン」なのである。
本書では、同じく「やなせ」の名を持つ東京科学大学教授の柳瀬博一氏が、やなせたかしの生涯をたどりながら、アンパンマン誕生秘話や人気の秘密を一気通貫で論じている。
一般には「やなせたかし=アンパンマン」というイメージが強いが、実はアンパンマンがブレイクしたのは70歳を超えてからである。それまで彼は何をしていたのか。
本書の要点
・キャラクタービジネスにおける「アンパンマン」の市場規模は、世界第6位。約6.6兆円の巨大経済圏を構築している。
・「アンパンマン」には、やなせたかしが戦争で体験した「空腹」と「正義」にまつわる強烈な記憶が織り込まれている。
・やなせたかしは、ジャンルを横断したマルチクリエイターであった。その多方面にわたる才能は、手塚治虫など数々の天才たちから愛され、必要とされた。
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