レビュー

「最近なんだか疲れやすい」「しっかり寝たはずなのに、朝からだるい」――そんな感覚に心当たりのある人は多いだろう。もしかしたら、休んでいるつもりでも、実際には休養の質が伴っていないのかもしれない。


本書は、科学的根拠に基づく正しい休み方を100のトピックに分けて紹介する本だ。今すぐ試せるシンプルな方法から、習慣として取り入れたい生活改善のヒントまで、日常に応用しやすい知識が豊富に収められている。ストレッチ、入浴、朝散歩、腸活、リズム運動――よく知られた健康習慣の数々について、それらがなぜ効果的なのかを丁寧に解説している点が特徴だ。
著者の加藤浩晃氏は、眼科専門医として1500件以上の手術を執刀し、白内障手術器具や遠隔医療サービスを開発。厚生労働省医政局での勤務を経て、AI医療機器開発企業を共同創業し、現在は取締役副社長兼最高戦略責任者を務める。一橋ビジネススクールでMBAを取得するなど、医療・制度・ビジネスを横断的に経験し、複数の企業で顧問・アドバイザーとして活躍している。
本書は、慢性的な疲労に悩むビジネスパーソンや、自分の休み方を見直したい人にすすめたい一冊である。読むことで、心と体をラクにするコツが少しずつ身についていく。毎日のちょっとした習慣を変えるだけで、気づけば疲れにくくなっている――そんな変化を感じられるはずだ。

本書の要点

・腸内環境は脳の働きや睡眠の質、メンタルの安定に深く関わり、全身の健康にも影響する。腸内環境を整えるには、発酵食品や食物繊維、乳酸菌などを積極的に取り入れるのが効果的だ。
・「休養=安静」と思われがちだが、軽い運動を取り入れることで休養の質は高まる。

有酸素運動や軽めの筋トレを週2~3回続けることで、ミトコンドリアが増え、疲れにくい体がつくられる。
・朝の散歩はセロトニンの分泌を促し、覚醒をスムーズにするだけでなく、睡眠の質向上にもつながる。日常的に太陽光を浴びることが、心身の健康維持に欠かせない。



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