レビュー

誰かに説明をするとき、「なぜか伝わらない」「一生懸命話しているのに相手の反応が薄い」と感じた経験は誰しもあるだろう。そんな悩みに対し、本書は実践的なアドバイスをくれる。


著者の阿部恵氏は、TBS系列中部日本放送のアナウンサーとして数々の番組に出演し、1万人以上にインタビューしてきた経験を持つ。TBS系列28局の中で最も優れたアナウンサーに与えられる「アノンシスト賞・最優秀賞」ほか、数々の賞を受賞するなど、その実力は折り紙付きだ。アナウンサー引退後は政策担当秘書として政財界で活動し、現在は経営者や弁護士などのトップリーダー6000人以上にスピーチ指導を行っている。
本書では、説明のプロである著者のノウハウが余すことなく明かされる。特徴の一つは、説明力を「相手目線」「準備力」「基本の型」「表現力」「要約力」「共感力」の6つの要素に分解して解説している点だ。要約ではそのうち、相手目線、準備力、基本の型、表現力を取り上げた。相手の知りたいことを把握して最初に伝える、相手に合わせた喩えを使う、「FABE法」でメリットを強調する……どのノウハウも机上の空論ではなく、具体的で再現可能なものばかりだ。
部下にわかりやすく指示を出したいマネジャー、上司に的確に報連相したいビジネスパーソン、成果を伸ばしたい営業パーソンにとって、本書は心強い味方となるだろう。ここで学んだテクニックを実践すれば、相手の反応が変わり、説明への不安は自信へと変わるはずだ。

本書の要点

・相手の知りたいことを正しくつかみ、それを最初に伝えることが、説明上手への第一歩だ。特にビジネスの場で「相手に行動を起こしてもらう」には、まず相手が求める情報を伝えることが不可欠である。
・「FABE法」と呼ばれる説明の型を使うと、相手のメリットを強調できる。


・説明上手は、緩急を取り入れることで聞き手を引き込む。ポイントは、自分の説明を「強調したい箇所」と「さらりと述べる箇所」に分け、強調したい部分をゆっくり、やや大きな声で話すことだ。さらに、強調したい箇所に入る前に「間」を置くのもよい。



フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に3,300タイトル以上の要約を公開中です。exciteニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。

編集部おすすめ