レビュー

自己肯定感を上げたい。すぐに自分に自信がなくなる。

そうしたことを「問題」とした書籍やニュースサイトは数多い。ポジティブで明るく振る舞う人には人気が集まるが、その言動をSNSで見るたびに、そうなれない自分がどんどん「問題」化していく。そんなときに、仕事でちょっとした失敗をしただけで、立ち直れないほどに落ち込んでしまう。
「自己肯定感の悩みとは、その根底にある自己無価値感の問題」なのだ。自分の感情や考え方、ひいては存在自体に価値を感じられない状態では、自己肯定感という言葉もただむなしく響くのみ。その状況でどれだけ努力しようとしても、根底にある無価値感を覆い隠そうとするばかりで、ますます“本来の自分”からは遠のいていってしまう。まずはこの無価値感から抜け出さなくてはならない。
それは、自分のあらゆる部分を「信頼する体験を積み重ねることにより、自己価値の実感を取り戻す」道といえる。長く読みつがれてきた本書には、自分なりの未来あるルートマップを描くための方法が、多彩なアプローチで記されている。
自分の抱いている無価値感がどこからやってくるのか、目を背けずに知るところから始めてみよう。その向こう側に、自分がいったい何を望んでいるのか、どのように生きていきたいのかが少しずつ見えてくる。そこから、次のようなメッセージを受け取れるに違いない。

ここまで生きてきたのだから、大丈夫。ここから先も生きていく価値が、あなたにはある。

本書の要点

・「がんばっているのにつらいことが多い」、そう感じる裏には無価値感がある。
・人と比べて未熟なところがあっても、「自分には無条件に価値があるという感覚」を自己価値感という。
・子どもの心のままでいるから、無力感を抱く。大人の心に切り替え、自由に行動していくことで、無価値感から解放される。
・仕事に打ち込むことの積み重ねで、自己価値感を満たしていくことは、人生のベースとなる。



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