レビュー

経営者の最も重要な仕事は「意思決定」である。経営判断という言葉があるように、会社の進むべき道を定め、事業を継続・発展させていくことが求められる。


しかし、刻々と変化する環境の中で重要な判断を下すことには、常にリスクが伴う。不確定要素ばかりの中で、いかに質の高い意思決定を行うかは、経営者に課された命題であると言っていい。
本書の著者・内田和成氏は、ボストンコンサルティンググループの日本代表を務めた経営コンサルタントだ。その後は早稲田大学ビジネススクールなどで教鞭を取り、“ビジネスリーダーの卵”たちに意思決定論、競争戦略論、リーダーシップ論を教えてきた。『仮説思考』『ゲーム・チェンジャーの競争戦略』などの著作でも知られている。
本書は、そんな内田氏がビジネスの意思決定に欠かせない手法や考え方を、やさしく解説した一冊である。経済性分析、ゲーム理論、行動経済学など、ビジネスパーソンとして押さえておくべき基礎知識が網羅されている。そのため、たとえ「意思決定」に直接関わらない立場であっても、ビジネス基礎力を高めるために有用だ。
また、本書は著者が実際に行っていたビジネススクールでの講義をもとに構成されており、ケーススタディやクイズが豊富に盛り込まれている。読者はまるで、“内田先生”の授業を受けているかのような臨場感で読み進めることができるだろう。

本書の要点

・ビジネスにおける意思決定では「利益の最大化」という視点が欠かせない。
・不確実性のマネジメントにおいて有効なのが「シナリオプランニング」である。

社会の変化を引き起こす要因から「不確実なもの」を洗い出し、「万が一」を想定する手法である。
・人間は感情の生き物で、合理的にできていない。合理的な判断が裏目に出ることもある。
・人は「99%」というような数字に惑わされやすい。経営判断の際は、提示されたデータの数字を一旦疑って見てみる姿勢が必要だ。



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