レビュー
上司への報連相、部下への指導、商談でのヒアリング――どんな場面でも、「うまくいく人」と「空回りする人」を分けるのは「質問の質」である。本書はその事実とともに、「質問の質」を高める実践的なノウハウを教えてくれる一冊だ。
著者の山口拓朗氏は、27年にわたり3,800件以上の取材・インタビューを重ねてきたプロフェッショナルである。著書も多く、代表作の『「うまく言葉にできない」がなくなる言語化大全』は10万部突破のベストセラーだ。
本書の冒頭で山口氏は、「質問力と仕事力は、密接に関連しています」と断言する。いい質問をするには、状況や情報を正確に把握し、物事の本質を捉える必要があるからだ。だからこそ「質問力を磨くことは、そのまま仕事力を磨くことにつながるのです」と述べている。
本書では、公私問わず、さまざまなシーンで使える質問のテンプレートが数多く紹介される。ミス・トラブル時の「原因分析型」や自分の頭で考えさせる「思考促進型」など、部下や後輩の育成に直結するものも多い。また、質問のテンプレートから逆算して話を組み立てることで、報連相や説明をより的確なものにするという手法も紹介されている。
コミュニケーションに苦手意識がある人や部下指導に悩むマネジャー、相手から必要な情報をうまく引き出したい営業パーソンはもちろん、仕事力を磨きたいすべての人に読んでほしい。質問力が大幅に向上し、コミュニケーションに自信が持てるようになるはずだ。
本書の要点
・質問力と仕事力は密接に関係している。
・「質問テンプレート」を使えば、伝える力と聞き出す力が同時に高まる。
・ミスやトラブルを学びに転換し、再発を防ぎ、組織や個人の成長へとつなげるために有効なのが「原因分析型」の質問テンプレートだ。このテンプレートは、問題の原因・原因の背景・この問題から得た学び・再発防止策を問う4つの質問で構成されている。
・失注や解約の理由を明らかにしたいなら、核心に迫る質問・弱点を言語化する質問・本音を引き出す質問・視点を変える質問によって構成される「あぶり出し質問」が有効だ。
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