レビュー

「自分が若い頃は、もっとがむしゃらに働いていたよ」「女性だから気がきくね」「いちいちそんなこと聞かないで」「お前らが甘すぎるんだよ」
職場で無意識にそんな言葉をかけていないだろうか。また、「急に不機嫌になる」「自分のやり方をチーム全体に押し付ける」「育児中の社員に『良かれと思って』責任のある仕事を回さない」といった言動。

これらはすべて、ハラスメントと見なされる可能性がある。
もちろん、即座に「ハラスメントだ」と断定されることはないが、その危険性を知っておくことは重要である。
本書は社会保険労務士である著者が、豊富な知見と経験をもとに「職場ハラスメント」の種類や定義、判断基準を明らかにしたうえで、実例をもとにその対処法を考えていく。従来は泣き寝入りするケースが多かったが、制度の整備が進んだり「声をあげていい」という認識が広まったことから、ハラスメントの相談件数は増えているという。
ハラスメントは発生しない・させないのが一番だが、著者は「なくなることはない」と断言する。なぜなら、ハラスメントは人間関係の軋轢や価値観の違いから生じるため、そこに複数の人間がいれば、ハラスメントが起きる可能性は必ずあるからだ。
とはいえ、どこからがハラスメントかを見極めるのは非常に難しい。実際ケースバイケースであり、一概に「こうだ」とは言えないが、本書にはその判断基準も明記されている。不用意に自己判断しないためにも、本書を活用してほしい。

本書の要点

・ハラスメントは「人間関係の軋轢」から生じる。ハラスメントがなくなることはないが、その定義を学び、自戒することで防止できる。
・ハラスメントの相談を受けたら、当事者にヒアリングをして事実確認をする。

「その言動」が実際にあったかどうか、それはハラスメントに該当するか、が判断基準となる。
・ハラスメントが起きやすい職場には、「不公平」「プライベートを犠牲にさせる」「属性のバランスが悪い」「本音を話せない」などの特徴がある。



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