レビュー

人には「感情」がある。うれしい、楽しい、ワクワクするといったポジティブな感情もあれば、イライラする、ねたましい、といったネガティブな感情もある。


「喜怒哀楽」があるからこそ、生活に彩りが生まれる。しかし一方で、感情に振り回されて仕事がはかどらなかったり、人間関係にヒビが入ったりすることがあるのも現実だ。
著者は、精神科医の和田秀樹氏だ。メンタルヘルスの専門家であり、専門知にもとづいたわかりやすいアドバイスが人気のベストセラー作家でもある。本書はそんな和田氏が、「感情」に振り回されず、ご機嫌に過ごすためのヒントをまとめた一冊である。感情が人間関係に与える影響、感情を上手に整理する方法、そして生き方を変えるための考え方などを紹介している。
いつも不機嫌で怒りや妬みを露わにしていると、周囲から疎まれて孤立し、ますます不機嫌になる――。そんな負のループに陥ってしまうことがあるかもしれない。また、「感情を表に出さないほうがいい」と頭ではわかっていても、コントロールできない瞬間もあるだろう。しかし、不機嫌になる原因と向き合い方を理解すれば、何をすべきかが見えてくるはずだ。
ご機嫌でいられる時間が増えれば、周囲に良い影響を与え、自分自身も生きやすくなる。感情と上手に付き合いながらより良い人間関係を築き、充実した人生を送りたい――。
そう願う人に、本書をすすめたい。

本書の要点

・不機嫌が顔に出やすい人は、自分の感情をわかっていないことが多い。普段から自分の感情を見つめることで、徐々に改善されるだろう。
・自分の感情に正直でない、いい人を演じている、「相手が察するべき」という思い込みを持っていると、不機嫌になりやすい。
・不機嫌から脱するには、喜怒哀楽を素直に表現すること、自分を褒めて自己愛を満たすことが有効だ。
・こまめに「心の掃除」をすることで、不機嫌になることを避けられる。嫌なことはすぐに忘れる生活をしていると、心のゴミそのものがたまりにくい。



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