レビュー

「あれっ、伝わらなかったかな」――そんなモヤモヤは、日常的に多くの人が経験するものだ。会議やお店での説明を何度も聞き返されたり、メールで相手に誤解されたり、雑談で噛み合わなかったりして、「自分は伝える力が足りないのかもしれない」と焦った経験がある人は多いだろう。

ベストセラーの「今さら聞けない」シリーズの一冊である本書は、そのモヤモヤを軽やかに解決してくれる。
監修者の一人である山口拓朗氏は「書く」の専門家だ。29年間で3800件以上の取材経験をもち、『「うまく言葉にできない」がなくなる 言語化大全』をはじめ、33冊の著書がある。一方、もう一人の監修者である森泉亜紀子氏の専門は「話す」だ。仏壇・墓石等を専門とする会社にて外商を務め、4000人以上を接客してきたプロフェッショナルである。両者の経験値を合わせた本書には、これ以上ない説得力がある。
本書の特徴は、「伝える」を「書く」と「話す」に分け、それぞれを段階的なステップに落とし込んでいる点だ。図解が多く、ポイントが一目でわかる形式になっているため、忙しいビジネスパーソンでも手に取りやすい。
「あれっ、伝わらなかったかな」を「すっきり伝わった!」に変えたい人、会話や文章でわかりやすく伝える力を磨きたい人にとって、本書は確かな助けとなるだろう。読み終える頃には、自分の思いを過不足なく言葉にし、人に届く形へと整える技術が身について、コミュニケーションが楽しくなるはずだ。新入社員や若手ビジネスパーソンの課題図書としてもおすすめしたい。

本書の要点

・伝える力を磨きたいなら、目的・内容・ターゲット・手段という4つの要素に注目するとよい。


・会話は「才能」ではなく、「技術」である。会話の技術を身につけるためには、会話を「聴く」「話題をつくる」「伝える」という3つの要素に切り分け、それぞれを上達させるコツを知るのが有効だ。
・伝わる文章を書くには、書く前の準備、文章の基本ルールの理解、質を高める工夫、仕上げの見直し、という4つのステップを踏むことが欠かせない。



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