レビュー

誰しも、職場で「なぜあの人はあんな行動を取るのだろう」とモヤモヤした経験があるはずだ。信頼していた上司が急にそっけなくなって驚いたり、同僚の言動で自尊心が揺らいだり、他責傾向の強い部下に振り回されたり……。

本書は、心理学に基づいて、そのようなモヤモヤとの適切な向き合い方を提示してくれる。
著者の舟木彩乃氏は、約1万人のカウンセリングをしてきた経験豊富な心理学者だ。本書で著者は、実際に関わった「職場を憂鬱にする上司・同僚・部下」の15の事例を紹介している。これらは単なる「困った人たちのエピソード」ではなく、臨床経験と心理学的知見を踏まえ、なぜその人物がその行動を取るのか、そしてこちらはどう接すればよいのかも解説しているのがポイントだ。あなたもきっと、これまで理解不能だった他者の行動の背景が見えてくるはずだ。
さらに、「あなたの職場を憂鬱にする人たち」に振り回されないために必要な5つの心理学的知識も紹介されている。すぐに取り組めるワークも用意されており、習慣づければ、不安や怒りに呑み込まれず、冷静に対処できるようになるだろう。
職場の人間関係に疲れやすい人、他者の言動に影響を受けすぎてしまう人、特定の相手にエネルギーを奪われている人に、ぜひ読んでほしい一冊だ。

本書の要点

・「過度の一般化」を悪用し、人を陥れたり傷つけたりする人には注意が必要だ。そのような人物が職場にいる場合、相手の言動に振り回されないよう、自分自身の認知を見直していく姿勢が重要である。
・新型うつ病が疑われる人がいる場合、本人の希望をすべて受け入れるのは避けるべきだ。相手の自己愛を助長するとともに、他の社員の不公平感を招く可能性がある。


・これまでの研究では、「首尾一貫感覚」が高い就労者はストレス反応が低いことがわかっている。自分が抱えているストレスを、「首尾一貫感覚」の3つの視点で整理してみるのも有効だ。



フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に3,300タイトル以上の要約を公開中です。exciteニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。

編集部おすすめ