レビュー
本書はベストセラー『ドイツ人のすごい働き方』のシリーズ第2弾である。今回焦点を当てるのは「ドイツ人の管理職のあり方」だ。
日本の管理職は、いまや「罰ゲーム」とさえ呼ばれるほど過酷な立場に置かれている。「部下に任せられず、結局すべて自分で抱え込んでしまう」「プレイングマネジャー化して時間が足りない」。こうした悩みは、多くの管理職に共通するものだろう。
ところが著者によれば、ドイツのリーダーはまったく違うという。彼らは定時に退社し、有給休暇を消化し、長期休暇も当たり前のように取得する。それでも組織はきちんと成果を出し続ける。なぜ、そんなことが可能なのか。
カギとなるのが、ドイツ流の合理主義に基づく徹底した「見える化」である。誰が何を担当し、今どこまで進んでいて、いつまでにどう仕上げるのか。こうした情報を明確に可視化することで、「誰かが不在でも仕事が回る組織」が設計されているのだ。
「リーダーがいなくても回る組織」と聞くと、リーダーの存在感が薄いように思えるかもしれない。しかし実際はその逆で、個人に依存せず、仕組みで動く組織こそが成熟度が高く、持続的に成果を生み出せる。
「メンバーに仕事を任せられず、休みが取れない」。そんな管理職の方は、ぜひ本書を手に取ってほしい。安心して長期休暇を楽しめるはずだ。
本書の要点
・ドイツでは、リーダーはメンバーの成長と成功を最優先にする「サーバント(=奉仕者)リーダーシップ」という考え方が浸透している。リーダーの仕事は、専門が異なる社員同士を連携させ、それぞれの成長を促すことである。
・ドイツでは「ジョブディスクリプション」と業務フローが明文化されている。これにより、誰が休んでも仕事が進む「バックアップシステム」が構築できる。
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