レビュー

「たかがゲーム」と侮るなかれ。今やゲーム産業は、映画や音楽産業を凌駕するほどの巨大市場へと成長を遂げた。

世界中のあらゆる世代が日常的にゲームに触れ、eスポーツの賞金総額が数十億円規模になることも珍しくない。しかし、その華やかな数字の裏側で、ビジネスモデルがどのように変遷し、現在どのような収益構造で成り立っているのかを正確に理解しているビジネスパーソンは、意外に少ないのではないだろうか。
かつてゲームといえば、専用ハードとお気に入りのソフトを「買い切り」で遊ぶのが常識だった。だが、インターネットとスマートフォンの普及は、その前提を根底から覆した。基本プレイ無料、アイテム課金、サブスクリプション、そしてインディーゲームの台頭――。ゲームビジネスは今、テクノロジーの進化とともに、複雑かつ急速な変化の渦中にある。
本書『ゲームビジネス』は、eスポーツジャーナリストとして活躍する著者が、ゲーム業界の歴史から最新のマネタイズ手法、日本と世界の市場構造の違い、そしてIP(知的財産)ビジネスの可能性までを網羅的に解説した一冊だ。なぜ日本のゲームは世界で苦戦するのか、なぜ「基本無料」で巨額の利益が出るのか。本書は、エンターテインメントの枠を超え、現代のデジタルビジネス全般に通じる示唆を与えてくれる。ゲーム好きはもちろん、この巨大産業の力学を知りたい全ての方にとって、格好の「教科書」となるだろう。

本書の要点

・ゲーム市場は拡大を続け、収益モデルは「買い切り」から「基本無料・アイテム課金」へとシフトした。人気タイトルは1億人超のアクティブユーザーを抱え、長期的な運営が収益の柱となっている。


・日本はかつてゲーム大国として世界を席巻したが、現在はモバイルとPCを中心とする世界市場の潮流から取り残されつつある。
・開発ツールの進化により、個人や小規模チームによる「インディーゲーム」が台頭し、メジャータイトルに匹敵するヒット作も生まれている。



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