レビュー

「将来の夢は何ですか?」
子どもの頃からの定番の質問だが、これほど自信を持って答えるのが難しい問いもない。それなのに、答えられないとどこか後ろめたさを覚える。

「夢」や「やりたいこと」は明確でなければならないのか――そう自問し、自分探しに悩んだ経験のある人も多いだろう。
本書は、人生には「夢」よりも「コンセプト」が必要だと提案する。「夢」が目的地を示すものだとすれば、「コンセプト」は荒野に現れた新しい道のようなものだ。
数々のコンセプトを世に送り出してきた著者は、それらを自分の人生にも応用できるのではないかと考え、「マイコンセプト」を掲げるようになった。なかでも著者の人生に大きな影響を与えているのは、「マイノリティデザイン(すべての弱さは社会の伸びしろ)」だ。この言葉を持ったことで、過去の経験は単なる出来事ではなく意味を帯び、現在と未来を貫く一本の軸へと変わった。夢がなくても、歩く道があれば迷わない。コンセプトは、不確実な時代に支えとなるものなのだ。
夢が見つからない人でも、本書に沿って考えれば、自分なりのコンセプトをきっと言葉にすることができる。それに沿って日々を重ねるうちに、人生は自分で選び取ったものへと変わっていくはずだ。
目的地が決まっていなくても、道があれば前に進むことはできる。夢がなくても自分らしく生きられる、そんな勇気をもらえる一冊だ。

本書の要点

・先行きが不透明な時代だからこそ、目的地である「夢」を決めるのではなく、道であるところの「コンセプト」を言葉にすることが重要だ。迷える時代に進む道があることは、あなたの支えになってくれる。
・機能するコンセプトには、(1)独自性、(2)方向性、(3)物語性、(4)普遍性の4つの条件がある。
・自分のコンセプトをつくるには、あなたと社会との間のズレを「モヤモヤ」としてつかまえて、モヤモヤを分類し、対処法を考えて、名前をつけていくといい。



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