レビュー

クローゼットを開けたとき、「どれも好きじゃない」「着る服がない」と感じたことはないだろうか。服はたくさんあるし、好きで買ったはずなのに、眺めていて楽しくなくて、どこか息苦しい。

本書は、そうした違和感の正体を「クローゼットに入り込んだ他人の価値観」にあると指摘する。
ファッションエディター/ライフプロデューサーであり、1000枚近くあった洋服を20枚に減らした経験を持つ著者・昼田祥子氏によれば、クローゼットは単なる収納ではなく、持ち主の価値観や選択の癖が表れる場所だ。多くの人は「どう見られるか」「無難かどうか」といった基準で服を選び、気づかないうちに他人の目を優先してしまう。「服捨て」とは、そうした思い込みをほどき、自分の感覚を取り戻す行為でもあるという。
本書ではさらに「クローゼットマネージメント」という考え方が紹介される。日常の行動を「ハレ」と「ケ」に分け、本当に力を入れたい場面にエネルギーを集中させることで、人生の優先順位を見直していく方法だ。「ハレ」の自分にふさわしい服を先に整えることで、ビジョンを明確にし、生き方そのものを整えていくという視点が興味深い。
クローゼットは、ただ服をしまう場所ではない。そこには、これまでの選択や価値観が地層のように積み重なっている。本書を読み、クローゼットを見直すという小さな行動が、自分の生き方を見つめ直すきっかけになるかもしれない。

本書の要点

・著者は、「服捨て」を実践したことで、本当にやりたいことを実現できる人生を送れるようになった。
・「クローゼットマネージメント」とは、単に服を所有するのではなく、時間・お金・エネルギーの配分を最適化し、本当にやりたいことに集中できる状態を整える仕組みである。


・ハレの場面とは、言い換えれば「なりたい自分が過ごしている場面」である。その場面で着たい服をあらかじめクローゼットに用意しておくことで、行動も自然とその方向へ引き寄せられていく。



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