レビュー

次々にイノベーションを生み出し、圧倒的な成果を出し続けるGoogle。なぜそれが可能なのか――本書はその問いに対し、1つの明快な答えを提示する。


結論は、エンパワメント型マネジャーの存在である。エンパワメント型マネジャーとは、従来の管理型とは異なり、部下に裁量と責任を与え、挑戦に伴走するマネジャーを指す。その結果、新たな発想とイノベーションが生まれ、「圧倒的成果」へとつながる。
Googleでは20年以上の研究を通じ、マネジャーの責任を「圧倒的成果を出す」「人材を育成する」「場(コミュニティ)を構築する」の3つに定義しているという。本書は、これらを実現するためにGoogleのマネジャーが何を実践しているのかを具体的に解説している。
著者は中谷公三氏、諸橋峰雄氏、水野ジュンイチロ氏の3名で、いずれもGoogleでのマネジャー経験者である。本文では実体験に基づくエピソードが豊富に紹介され、さらに各章冒頭には、プロの漫画家としても活動する水野氏による漫画が掲載されている。主人公はマネジャー1年目の相澤ハジメ。個性豊かなメンバーとともに目標達成を目指すが、事態は思うように進まない――という物語だ。多くのマネジャーが、ハジメの葛藤と挑戦に共感しながら読み進められるはずである。
「Googleとうちは規模も人材の質も違うから」なんて言わないでほしい。著者らは「『Googleだからできる』のではなく、『やろうと思えばどの組織でも始められる』はずなのです」と断言している。
読み終えた後は、自身のマネジメントを見直す具体的なヒントが得られているはずだ。

本書の要点

・圧倒的な成果を生むには、マネジャーが細部まで指示を出すのではなく、メンバーが主体的・自律的に動けるよう導く必要がある。
・Googleでは「マネジャーが果たすべき責任」を「圧倒的成果を出す」「人材を育成する」「場(コミュニティ)を構築する」の3つとしている。
・マネジャーがメンバーとともに目標達成のための「HOW」を設計し、メンバーの動きに伴走してこそ、圧倒的な成果は実現する。「HOW」を検討する際に押さえるべき3つの支援軸は、仕組み・指針づくり、役割の明確化、そしてフィードバックと改善である。



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