新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響で、2020年夏の移籍市場は変則的な日程になってしまった。ティモ・ベルナーやカイ・ハフェルツが巨額の移籍金でイングランドのチェルシーに渡った一方で、ブンデスリーガでは昨年に比べて7億ユーロ(約875億円)も移籍への投資額が減っているという。

 9月16日の『シュポルトビルト』では、ドイツ代表のトニ・クロースやルカ・バルトシュミットらの代理人を務めるフォルカー・シュトゥルートに今後の移籍市場の変化についてインタビューを行っている。シュトゥルートの見立てでは、本格的な不況が移籍市場に訪れるのは、2021年の夏以降だという。

不況下でも動けるクラブは?

 今季の夏の市場では、昨季の移籍市場で得た資金の余剰分を移籍市場に再投入することができたクラブもある。昨季にジョアン・フェリックスを100億円以上の金額で売却したベンフィカなどがその好例だ。

 「しかし、来季はその資金を蓄えているクラブはもっと減るだろう。昨季は観客数の減少から収入も減り、今季もこれからシーズンが中止になるかもしれない。満員のスタジアムが戻ってくるのもいつになるのか分からない。そのせいでスポンサー収入も減っている」

 シュトゥルートは暗い見通しを立てた。とりわけスペインのマーケットは強い影響を受けているという。

 その一方で、今後も移籍市場で積極的に活動できそうなクラブもあるようで、次のような予想も立てている。

 「チェルシー、マンチェスターの両クラブ(シティとユナイテッド)、パリ・サンジェルマン、ユベントス、そしてインテルあたりは、来季も大型補強を行うだろう」

 それ以外のクラブは「最大でも1000万ユーロ(約12億5000万円)程度の移籍か、期限付き移籍が多くなるだろう」としている。そして「欧州内での格差は、高い確率でさらに大きくなるだろう」と説明する。

選手の状況も2極化する

 それは選手個人の話でも同じだ。

シュトゥルートは「絶対的なトップレベルの選手には、常にどこかしらにマーケットが存在する。投資家たちが背後にいるいくつかのビッグクラブは、そういった選手たちを相変わらず獲得できるだろう」と見ているが、各国の平均的な選手たちの契約条件は変化すると予想する。

 「平均的なセグメントに属する選手たちの契約年数は短くなるだろう。そして、またすぐに移籍金なしで移籍できるようになる」とし、中小クラブはより短期的なプランの上でチームを構成する必要に迫られると予測。選手たちも、これまでよりもさらに短い期間で結果を残すことが求められる。

 シュトゥルートはさらに、今後、生き残るクラブについても明確なイメージがあるようだ。次回は、代理人から見た将来的に生き残れるクラブを見ていこう。


Photo: Getty Images

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