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 巨大風俗スカウトグループ「アクセス」が全国の風俗店に女性を斡旋していたとして、摘発された事件。

当初、警視庁が把握していた契約風俗店は350店舗だったが、グループの運営サイトを調べたところ、島根県を除く46都道府県の計約1800店舗に風俗嬢を紹介していたことが分かった。


 警視庁など5都県警の合同捜査本部は4日までに、宇都宮市のソープランドに女性を紹介したとしてアクセス代表の遠藤和真(33)、運営担当の生駒矩子(32)両容疑者ら4人を職業安定法違反の疑いで逮捕した。遠藤容疑者の逮捕は7回目。


 グループが運営するサイトは「2チャンネル」と呼ばれ、ソープランド320店、店舗型ヘルス50店、デリヘル1200店、その他230店の情報が掲載されていた。スカウトたちは運営側が発行するIDとパスワードを入力し、店の求人情報を共有していた。


「サイトには店舗が希望する女性のスペックや募集条件、報酬、注意事項、担当者の連絡先が記載されていた。スカウトはその情報をもとにあらかじめ女性から聞き取っていた勤務地やシフト、ノースキンOKかなどの条件とスリ合わせ、希望に合う店舗に送り込んでいた。サイトには口コミ欄もあり、スカウトが『(店側の)対応がすごく良かった』とか、逆に『感じが悪かった』など、風俗店の印象を書き込んでいた。スカウトは女性を斡旋する際、この口コミも参考にしていた」(捜査事情通)


 アクセスは全国約300人のスカウトで構成され、スカウトが勧誘した女性の面接やアフターケア、斡旋先とのトラブル対応、スカウトの給与計算をしていたのが、3月に逮捕され今回再逮捕された生駒容疑者だった。生駒容疑者は昨年11月、遠藤容疑者がパクられた後、代わって巨大グループを仕切っていた。


「生駒は外部の者がサイトにアクセスできないように、毎月、IDとパスワードを変更し、新たなIDとパスワードをスカウトに伝えていた。表向きは普通の主婦で、和歌山県橋本市の自宅で家事や子育てをしながら、全国のスカウトに指示を出していた」(前出の捜査事情通)


 警察庁生活安全保安課が公表した資料によると、2023年時点で届け出があるソープランドは全国で1211店、店舗型ファッションヘルスは654店、派遣型ヘルスは2万1142店だった。


 アクセスが摘発されて困惑している風俗店経営者や風俗嬢、客も多いことだろう。


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