明石家さんまや笑福亭鶴瓶ら人気タレントがパーソナリティーを務める人気ラジオ番組「MBSヤングタウン」の名物プロデューサーが知人女性宅に侵入し、逮捕されていた。


 住居侵入の疑いで21日、大阪府警福島署に逮捕されたのは、「MBSラジオ」社員の大沼耕平容疑者(57)。


■無断で合い鍵を作り侵入


 大沼容疑者は今月14日、大阪市の知人の女性宅に合鍵を使って侵入。当時、女性は不在だったが、部屋にいた女性の友人と鉢合わせになった。


 突然の侵入者に驚いた友人は、大沼容疑者がなぜ女性宅を訪れたか分からず、女性と連絡を取り、警察に通報した。


「大沼と現場にいた友人の間に面識があったかどうかは不明ですが、どうやら住人女性に無断で合鍵を作って侵入していたようです。本人は容疑を認めています」(捜査事情通)


 府警は当初、広報事案ではないとして、事件を公表していなかった。しかし、事態を把握したMBSラジオのコンテンツデザイン局プランニング部は21日夜、大沼容疑者が逮捕されたことをリリースとウェブで発表した。同社の担当者がこう言う。


「逮捕当日の午前中、本人が会社で捜査員から任意同行を求められ、事情を聴かれたようです。その後、本人が会社に戻ってこなかったため、署に確認したところ、逮捕されたことが分かりました。通常、ウチ以外でこういったケースがあった場合、実名で報道してきましたので、今回の事案に関しては公表すべきと判断しました。その方針は容疑者がMBSラジオの社員であっても変わりありません」


 大沼容疑者は毎日放送テレビからの出向組で、分社前からラジオ部門に所属。現在、月曜から土曜までヤンタンを担当し、土曜日はさんまがパーソナリティーを務めるなど、リスナーから名物プロデューサーとして知られている。

来月15日には今年度から始まった「毎日放送連携講座」のスタッフのひとりとして、関西大学で学生相手に「ラジオの現場から」というテーマで講義を行うことになっていた。


 1967年放送開始のヤンタンは、深夜番組の草分け的存在として若者に絶大な人気を誇った。バブル期以降は聴取率が低迷。一時期、金、土、日のみの放送となっていたが、2021年、開局70周年の節目を迎えるにあたり、22年ぶりに毎晩放送する「帯番組」として復活した。当時から番組プロデューサーを務めていた大沼容疑者は、読売新聞の取材にこう意気込みを語っていた。


<コロナ禍で長くなった在宅時の楽しみを探す若者が増えており、今こそヤンタン復権のタイミング>


 狙っていたのは、リスナーだけではなかったようだ。


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