摘発の際も次から次へ女性客が訪れる人気店だった。
大阪・ミナミの複数の「メンズコンセプトカフェ」で、客に無許可で接待行為をしたとして、府警生活安全特別捜査隊は20日、経営者の大田正人容疑者(41)ら幹部3人と、各店舗の店長5人の男8人を風営法違反(無許可営業)の疑いで逮捕した。
「夕方6時から翌朝11時まで営業している店舗もあり、風営法の営業許可の届け出をすると、ミナミでは午前1時までしか営業できなくなる。キャバ嬢や夜の商売をしている女性客が仕事終わりに来られなくなることから警察の指導に従わず、無許可で営業を続けていたようだ」(捜査事情通)
料金は韓流アイドルの「チョアライブ」が1時間飲み放題で3300円。ホストクラブに比べれば安価な料金でお姫さま気分が味わえる。
「女性客はボックス席の奥に座り、韓流っぽく化粧をしたイケメンの男性店員がテーブルの手前で膝立ちのまま、まるで執事のようにふるまい、長時間話を聞いてくれる。そうした接待に女性たちは癒やされていたようです。ホストクラブと違って敷居も高くなく、女子大生や社会人の客も多い。客はほぼ全員若い子でした。わざわざ予約を取って来る客もいました」(前出の捜査事情通)
調べに対し、「私は接待行為を見たわけではないので分からない。従業員が行った接客は正当な接客行為と思っていた」と供述しているという。
■12年間でコンカフェ16店舗を展開
本人のものとみられるSNSによると、大田容疑者は2013年、出身地の北九州から大阪にやって来た。男性向けのコンカフェの経営にも携わり、現在メンコンと合わせ、計16店舗の飲食店を展開。
「もともと本人も似たような仕事をしていたようだが、40そこそこの若造がミナミの繁華街でこんだけ手広く商売をしとったら、シノギにうるさい極道なり半グレが黙っているとは思えない。ただ、今のところつながりは把握できていない」(前出
の捜査事情通)
SNSにはポルシェやフェラーリを乗り回し、高級ホテルで豪華な食事をするなど、ぜいたく三昧の生活の様子をアップ。37歳の誕生日には370本の青いバラを自分自身にプレゼントし<金箔の出世バナナを食べて大金持ちになりました>と投稿していた。
悪質ホストクラブのようにぼったくりや売掛金、未成年者の客は確認されず、発覚のきっかけは一般女性の「チョアライブで男性従業員が女性客に接待行為をしている」というタレコミだったというから、派手に商売をし過ぎたようだ。