金塊密輸の次は麻薬だった──。「キマグレン」や「ケツメイシ」など、多数の人気アーティストの楽曲を手がける有名音楽プロデューサーがまたパクられた。


 韓国から合成麻薬のMDMAや麻薬のケタミンを密輸しようとしたとして、長崎税関は9日、東京都渋谷区広尾の音楽プロデューサー、森田昌典容疑者(48)を関税法違反(輸入未遂など)の疑いで熊本地検に告発した。


 森田容疑者は先月22日、熊本県警に麻薬及び向精神薬取締法違反(輸入)容疑で緊急逮捕されていた。韓国の仁川空港から熊本空港に向かう航空機に預けたスーツケースにMDMAなどを隠し、国内に持ち込もうとした疑いだ。熊本空港での長崎税関の検査で所持が発覚。スーツケースに詰め込んだ黒いズボンのポケットから粉末入り小袋が出てきた。


 森田容疑者は先月14日に出国し、米国で音楽イベントに参加。熊本市内のクラブで開かれるダンスミュージックパーティーに出演するため、韓国経由で日本に帰国した。


「パケは2つで、0.24グラムが入ったMDMAは左後ろ、0.21グラム入りのケタミンは右前のポケットに隠してあった。経由地の韓国でいったん入国し、出国手続きをして熊本行きの飛行機に乗り込んだ。同行者はいなかった。逮捕時は特に取り乱したり、おかしな様子はなく、取り調べにも応じた」(捜査事情通)


 森田容疑者は音楽プロデューサーやDJとしてさまざまな分野で活動し、2000年には音楽ユニット「STUDIO APARTMENT」を結成。プロデュースしたキマグレンの代表曲「LIFE」のリミックス作品はテレビCMで流され、話題になった。


 売れっ子となった森田容疑者だが、密輸の前科がある。18年に香港から金塊4キロ(当時の相場で1800万円相当)を密輸しようとしたとして、関税法違反などの罪で懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を下された。


「森田が金塊の購入資金を用意し、知り合いの飲食店従業員の女を『運び屋』にして、密輸を指示。リュックサックに入れて羽田空港まで持ち帰らせた。消費税(当時8%)抜きで仕入れ、消費税込みの価格で転売し、利ざやを稼ぐ目的だった。逮捕前、数回にわたって香港に渡航していた」(捜査関係者)


 森田容疑者は金塊事件後、1児をもうけたモデルの高垣麗子と離婚。公式サイトで〈大切な家族にも大きな負担を掛けてしまった事を、悔いても悔やみ切れない程、申し訳ない気持ちでいっぱい〉〈今後の人生をかけて罪を償っていく覚悟〉などと謝罪していたが、今回はどんな「反省の弁」を述べるのだろうか。


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