不適切にもほどがある。


 担任するクラスの女子生徒に対し、「ブス」「ブサイク」といった発言を繰り返していたとして、大阪府立高で保健体育を担当する男性教諭(26)が今月1日、大阪府教育庁から給与10%カット1カ月の処分を下された。


 教諭は昨年11月、保護者を交えた三者面談の席で、女子生徒の性格について「言葉が悪いですが、このままブサイクでいいのですか」と、仰天発言。


「女子生徒は年度が始まった当初から、クラスの大掃除を手伝わなかったり、授業中、スマホ禁止のルールを守らず、注意しても口答えするなど反発していた。その態度に不満が積もりに積もり、女子生徒への指導が厳しくなっていった。教諭としては女子生徒の容姿を捉えてではなく、あくまで性格に対する表現として、三者面談の場で初めて『ブサイク』という言葉を使ったと説明しています。ただそれ以降、他の生徒の前でも普通に使うようになった」(府教育庁教職員人事課担当者)


 教諭は体育の授業で女子生徒がハンドボールのゴールキーパーをしていた時に、大声で「顔に当てたれ」と対戦相手の生徒をあおり、ボールが顔付近をかすめると、「いいやん、顔に当たりそうやん」と大はしゃぎ。持久走の際には女子生徒が走っている姿を見ながら、本人にも周囲の生徒にも聞こえるように「こんなヤツと誰が付き合うねん、クソブス」「あいつブスやから絶対、彼氏できひんやろ」「体育の単位落としたろ」と、クソミソだった。


「女子生徒はいちいち言い返すこともなく、教諭の暴言を聞き流していたそうです。誹謗中傷はこの女子生徒だけに向けられ、見るに見かねた他の生徒が親に報告。学校に『こんなひどい発言をする先生がいる』と抗議の連絡があった。女子生徒自身も以前から保護者に相談し、『なんでこんなこと言われなアカンの』と不快感を示していたようですが、直接、教諭に抗議することはなかった。女子生徒は暴言を浴びせられても学校を休まず、登校を続けています」(前出の担当者)


 教諭は職務規定に従い「減給1カ月の処分」となったが、府民からは「処分が軽過ぎるのではないか」との意見が多数寄せられている。教諭には今後、資質向上の研修を受講させる方針だという。


 教諭は聞き取り調査に対し「コミュニケーションの一環だった。冗談のつもりだった」とした上で、指導と言いつつ、ハンドボールや持久走の際、不適切な発言をしたことについて「感情的な部分があった」と話している。


 実はこの暴言教諭、別の女子生徒にもセクハラまがいの発言をしていた。ハンドボールの試合中、ゴールキーパーをしていた背の高い女子生徒に対して、本人と他の生徒に聞こえる大声で「デカいから、相手チームがかわいそうやな」「足長くて細いからいいなあ。今の時代、こう言ったらセクハラやなぁ」と放言。頭髪指導にあたった際には、女子生徒に「髪の毛巻いてるから今日、デートやろ」と言って、ニヤついていた。


 教諭は指摘を受け、はじめて不適切な発言だったと理解したというから、呆れるしかない。生徒たちもこんなトンデモ教諭の授業は、受けたくないだろう。


編集部おすすめ