腹の虫がおさまらなかったのか──。


 愛媛県警の40代男性警察官が10代の少女に支払った「パパ活代」を取り返すため、捜査と偽って電話番号を入手し、本人を呼び出して金銭トラブルを解決していた。


 先月29日、公務員職権乱用の疑いで書類送検されたのは、組織犯罪対策課に所属する警部補。同日付で停職6カ月の懲戒処分を受け、依願退職した。


 警部補はパパ活目的の少女とマッチングアプリで知り合い、5月26日の勤務後、松山市内で待ち合わせた。ホテルに入り、現金を渡すと、少女はすぐに警部補のスキを見て部屋を抜け出してホテル代を精算し、その場から立ち去った。


■立場を利用して個人情報を聞き出す


 ホテルに1人取り残された警部補は、少女の連絡先を知らなかった。少女がホテルに来る際、タクシーを利用していたのを見かけていたため、タクシー会社に問い合わせれば電話番号が分かるのではないかと考えた。同日夜、原付バイクでタクシー会社を訪れ、担当者に名刺を渡して「捜査に必要だ」とウソをつき、連絡先を照会。少女の名字と携帯番号を入手し、自身の私用スマホや複数の警察署から少女に繰り返し電話をかけ、「警察だ」と身分を明かした上で、「パパ活の件で話がある」とおとり捜査を装って自宅住所を聞き出した。その2日後、少女を近くのコンビニに呼び出し、現金の返還を要求した。


「警部補はその日、勤務があり、少女と会う直前まで単独で捜査車両を使用していた。本来なら勤務終了後、職場に戻るのだが、少女に会うためにコンビニに直行した。少女の顔を見るなり、警察手帳を提示して『パパ活のおとり捜査だ』と伝え、捜査費名目として、渡した現金からホテル代を差し引いた額を返金させた」(捜査事情通)


 少女から話を聞いた関係者が警部補の言動を不審に思い、県警に問い合わせたところ、「捜査ではない」と説明され、虚偽捜査がバレた。


 調べに対し、「間違いありません。大変申し訳なく思っている」と供述している。


 警部補は妻帯者にもかかわらず、パパ活だけでなく、一般女性と約1年にわたって不倫関係にあったことも判明した。


 先月27日には、大阪府警で「パパ活」を取り締まる立場の生活安全特別捜査隊のナンバー3の男性幹部(53)がパパ活をしていたことが発覚。不同意わいせつ容疑でパクられた。幹部は親子ほど年の離れた16歳未満の家出少女に現金を渡し、カラオケボックスの個室で少女の体を触っていた。


 相手が若い女の子となると、我を忘れ、見境がなくなるのか。


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