大手芸能プロ「研音」は2日、独立報道のあった俳優の唐沢寿明(62)と山口智子(60)の退所を公式サイトで正式に明らかにした。
《平素より唐沢寿明・山口智子を応援していただきありがとうございます。
「還暦を迎え、唐沢の『マイペースに仕事をしていきたい』という思いを山口が尊重し、夫唱婦随で芸能界での第二の人生をスタートという構図でしょう。古い言い方になりますが、古巣への仁義を通した円満独立とされています」
とは、週刊誌芸能デスク。
「折しも、公取委が芸能事務所に対して、所属タレントの移籍や独立を妨害しないよう求める指針を発表したこともあって、トラブル含みだった独立のハードルが下がり、自分たちで思い描いた仕事や表現をしていく…そんな新時代になっていくと前向きに捉えている芸能人は少なくないと思いますよ。旧ジャニーズ事務所が元SMAPの『新しい地図』の3人に対して、テレビ各局に彼らを使わないよう圧力をかけていたとして、公取委が2019年に注意して以降、風向きは変わった。米倉涼子に柴咲コウ、竹野内豊に堺雅人ら売れっ子が独立してますし、不利な条件で酷使され長期間拘束されるような『奴隷契約』も社会的に問題視されていますから、良くなっていくのではないでしょうか」(同)
■旧ジャニーズのような圧力や「奴隷契約」は少なくなっても…
もっとも、業界では「大手事務所への回帰」現象が起こっているのだという。フライデー(25年6月27日・7月4日合併号)によると、きっかけは、やす子(27)への暴言報道で活動休止中のフワちゃん(31)、今年1月にフジテレビ元アナウンサーへの性加害疑惑で引退表明した中居正広氏(53)、さらに4月に交通事故を起こし活動休止の広末涼子(45)と、個人事務所所属やフリーで活動のタレントが相次いでトラブルを起こしたこと。活動休止によって、彼らを起用し製作していた映画などはお蔵入りとなり、さらに個人事務所では賠償能力もなく、製作サイドが泣き寝入りしたりしているからだそうだ。
業界に長い芸能プロデューサーが言う。
「大手プロを持ち上げるつもりはありませんけど、『個人事務所のタレントを使うメリットはさほどない』との報道にうなずく業界人は少なくないでしょうね。オファーを出しても、大手のようにバーターがないのはいいとして、ダブルブッキングで出演予定の番組に穴をあけられたりするリスクを考えてしまう。タレントの首に鈴をつける者がいないから、素行不良でも、誰もコントロールできなくなっていたりするんです。
もちろん、個人事務所でも順調に仕事を続けているタレントもたくさんいる。独立組に加わる唐沢夫妻の新たな一歩に注目である。
◇ ◇ ◇
関連記事では『旧ジャニ圧力をSTOPさせた公取委が『新指針』でも業界で楽観視されないワケ…ピンハネが今も横行する芸能界の暗部』などお目通しください。