「おまえ、喧嘩しようや!」


 上半身裸の男は無謀にも格闘家の男性(28)に喧嘩を売り、拒否され、「謝れ」と迫られると、持っていたクマよけ用の催涙スプレーをプシューと格闘家の顔面に吹き付けた。


 今年7月、大阪で開催された日本三大祭りのひとつ「天神祭」の会場近くで催涙スプレーを噴射したとして、府警都島署は2日、住所不定、自称日雇い作業員の上松尊良容疑者(20)を傷害の疑いで逮捕した。

調べに対し、「何もしゃべりません」と黙秘し、供述調書の作成にも応じていない。


 上松容疑者は7月25日午後10時ごろ、大阪市都島区の毛馬桜之宮公園でたまたま居合わせた格闘家に因縁をつけ、所持していた催涙スプレーで襲撃。格闘家の男性と近くにいた10代の女性が軽傷を負い、十数人が目の痛みを訴えた。その1時間ほど前、公園近くの会場で打ち上げられた花火が終わり、まだ多くの見物客が残っていた。現場は花火観覧の人気スポットだった。


「被害者の中には小学生が2人いて、女の子は過呼吸を起こし苦しんでいました。女性が1人、担架に乗せられて救急搬送され、辺りは騒然とした。露店もたくさん出ていたので、大混乱に陥りました」(捜査事情通)


 格闘家が痛みで目を開けられず、何もできない間に上松容疑者はスプレー缶を投げ捨て上半身裸のまま、現場から逃走。府警は上松容疑者を指名手配して行方を捜していた。


 上松容疑者は事件の前日(24日)にも、同じ公園内で通行人の男性に「おまえ、強いんか?喧嘩しようや」と言いがかりをつけ、スプレーをかけていた。


「24時間体制でミナミ付近の治安維持にあたっている特別警察隊が以前、上松を職務質問したことがあり、よく知っていた。本人は日頃の動向をSNSに投稿していたため、検索すると、焼き肉を食べている動画がアップされていた。

画像から居場所を突き止め、隊員が現場に急行し、2日午前10時30分、食事を終えて東心斎橋の焼き肉店から出てきたところを逮捕した。上松は焼き肉店前の路上で隊員らに取り囲まれ、パトカーに乗せられるシーンを動画で撮影し、SNSに投稿していた」(前出の捜査事情通)


 本人は職務質問された際、「オレは自分で都島(署)行く言うたのに」と言い訳していたが、自ら居場所をバラし、パクられるとはマヌケとしか言いようがない。


編集部おすすめ