GP帯の連ドラとしては寂しい数字となっている。北村有起哉(51=写真)主演、仲間由紀恵(45)共演の「小さい頃は、神様がいて」(フジテレビ系=木曜夜10時)。

10月16日放送の第2話の平均視聴率は世帯4.0%、個人2.2%(関東地区=ビデオリサーチ調べ)。第1話の5.0%、2.8%から数字を落としている。


 レトロなマンションに住む3家族の物語を描くホームコメディーで、北村は地上波GP帯連ドラでは初主演。脚本は、「最後から二番目の恋」シリーズ(フジテレビ系)や、NHK朝ドラ「ちゅらさん」「ひよっこ」などを手がけたベテラン岡田惠和氏のオリジナルだ。


 ある脚本家は「岡田さんの作品は回が進むごとに《あのシーン、良かったな》《あのセリフ、泣けた》などと、じんわり心にしみ渡っていくのが特徴。『最後から二番目』はもちろん、長瀬智也さん主演で2013年に放送された連ドラ『泣くな、はらちゃん』(日本テレビ系)もそう。大ヒットではなかったものの、今でも根強いファンが多い。ドラマ好きには強く支持されるのが岡田作品です」と話す。


 もっとも、レビューサイトFilmarksでの「小さい頃は」の評価は5点満点で3.4(10月19日現在)。無料動画配信サービスTVerのお気に入り登録数も45.2万人と、秋ドラマではベスト10圏外だ。


「タイパを求める若年層に、会話劇は《話が進まない》と思われてしまうのかも。それに北村さんは指折りの演技派ですが、主演となると“集客力”が少し弱いのかもしれませんね」と、芸能ライターのエリザベス松本氏はこう続ける。


「室内で繰り広げられるやりとりはまるで舞台のようで、会話劇好きにはたまらないものがあるのですが、今期は『シナントロープ』(テレビ東京系)に『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジ系)など会話劇のドラマが目立つ。朝ドラ『ばけばけ』もセリフのやりとりが面白いと評判ですし。『小さい頃は』が埋もれてしまわないか、そこは心配ですね」


 ある芸能プロダクション関係者からはこんな声も。


「救いは、石井杏奈さんと小野花梨さんが演じるカップルでしょう。2人の部屋のシーンはとにかく奇麗で可愛らしく、制作スタッフはこのカップルをいかに美しく撮るかに全力を傾けているのだと思います」


 元E-girlsの石井杏奈(27)は2012年から女優としても活動し、このところコンスタントに連ドラに出演している。


「《これといった代表作がない》なんて指摘もありますが、ハスキーな声も、甘くないクールな顔立ちも個性的。春ドラマ『PJ~航空救難団~』(テレビ朝日系)での体当たり演技から、今回は人見知りの女の子と幅が広い。女優として残っていけるなと感じました」(前出の芸能プロ関係者)


 実際、SNS上では石井と小野花梨(27)のカップルが《可愛すぎる》などと大評判。ドラマ人気を引っ張るカギとなりそうだ。


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 小野花梨は子役出身の演技派として知られている。関連記事【さらに読む】伊藤沙莉は9歳、小野花梨は8歳で…子役出身の「演技派女優」が今期ドラマを盛り上げる…では、小野をはじめ伊藤沙莉といった子役出身の演技派女優について伝えている。


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