歌舞伎俳優で人間国宝の坂東玉三郎(75)が26日、銀座アスター本店で行われた「銀座アスター100周年記念イベント」に登壇した。


 玉三郎は同店の常連で、33年前の改装時の広告にもモデルとして出演。

調度品も衣装もすべて店内にあるものだったという。


「実はコロナ禍のときは2階の端の席が空いていたので銀座通りを見ながら食事をしていました」と意外なエピソードも。


おすすめ料理について聞かれると「料理は十分おいしかったんで……改めて餃子のおいしさに原点回帰しています」と語った。


 当代きっての女形で、もともと歌舞伎の家柄ではなかったが、素養を認められ部屋子になり、14代目守田勘弥の養子になった逸材。映画「国宝」のモデルとも言われている存在。


「みなさん手軽なものを食べていらっしゃるけど、味覚って文化とつながっているから、味覚が豊かでないと物の良し悪しがわからない。文化と直結している。食育が本当にこれから大事だと思っています。若い方にも銀座アスターは気楽にお入りいただいて判断いただくのがいいかと思います。餃子やシュウマイだけでも一度召し上がっていただきたい」と熱く語った玉三郎。


 餃子とシュウマイで国宝級の味覚と文化の旅に出るのも良さそうだ。


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 75歳にしてなお、坂東玉三郎は意気軒高だ。

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