俳優の横浜流星(29)が12月11日に都内で行われた「2025 小学館DIMEトレンド大賞」に出席し、「20代も今年最後ですし、まだまだ道半ばですけど、自分の中で役者として第一章が完結した感覚です」と振り返った。今年は、NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で主演を務め、映画「国宝」も大ヒット。

役者としては飛躍した年になったが、すでに30代に向けて「プロデューサー業にも挑戦したい」と新たなステージに意識が向いているようだ。


「昨年に高校の同級生で『THE RAMPAGE』の岩谷翔吾が幻冬舎から『選択』を出版し、小説家デビューをしています。原案は横浜さんで、閉塞感のある時代を生きた2人の青年ドラマ。横浜さんはプロデューサーとして、この作品の映画化を目指していると話していました。会見では『後輩や才能ある方々を輝かせられるようにしていきたい』とも意気込みを語りましたが、大河ドラマや歴史的大ヒット作品に携わり、優秀な制作陣から刺激を受けたのも大きいでしょう」(スポーツ紙芸能担当記者)


 近年は日本の俳優のプロデューサー業進出が続く。背景には海外の配信プラットフォームの普及が影響しているという。大沢たかお(57)は、Amazon Prime Video『沈黙の艦隊』をプロデュースし、賀来賢人(36)の『忍びの家 House of Ninjas』はNetflixで配信されている。同じくNetflixでは、佐藤健(36)が主演作『グラスハート』でエグゼクティブプロデューサーを、岡田准一(45)も『イクサガミ』で主演・プロデューサー・アクションプランナーを務めた。


「一部の作品は海外でも話題になりました。配信プラットフォームは地上波とは異なり、予算も潤沢。当たれば一気に世界進出ができます。それにツテさえできればプロデューサー業を始めやすい環境にあります。

横浜さんは広瀬すずさんとダブル主演を務める映画『汝、星のごとく』が26年に公開予定ですが、監督の藤井道人さんはこれまで複数の作品で横浜さんとタッグを組み、プライベートでも親交がある。藤井監督は『イクサガミ』などNetflix作品をいくつも手掛けてますからね」(映画業界関係者)


 下地はできているのだろう。だが、SNSでは厳しい声も上がっている。海外では珍しくないが、まだ日本では世界的評価を受けるほどの俳優兼プロデューサーは育っていない。自作映画で企画・監督・主演を兼務して知名度があるのは北野武(78)や真田広之(65)。最近は欧米やアジアの映画祭で浅野忠信(52)、オダギリジョー(49)が注目されたくらいだ。


「多くの俳優プロデュース作品は、ツテで配信作品に携わった“止まり”がほとんど。俳優は自身が主演を兼ねるパターンも多く、当人の演技を含めて日本人からも酷評される作品も少なくありません……横浜さんは自身の原作の映画化を想定している点で、厳しい反応が出ている。ちなみに、佐藤健さんは自身が企画・プロデュースした主演作『グラスハート』の“劇中バンド”は当たりました。ファンミーティングが好評で新境地を開きましたが、作品自体の評価は別。横浜さんがどのレベルを目指しているか分かりませんが、俳優人気とは別。厳しい世界です」(前出の映画業界関係者)


 とはいえ、30代の挑戦に期待はしたいが……。


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