2027年度前期のNHK朝ドラ「巡(まわ)るスワン」のヒロインに決定したことが発表された女優の森田望智(29)。公開中の北川景子(39)主演の映画「ナイトフラワー」では、「第50回報知映画賞」で助演女優賞を受賞。
「15歳でデビューしましたがなかなか芽が出ませんでした。しかし、19年8月に配信がスタートした、AV監督・村西とおる氏の半生を描いたNetflixのドラマ『全裸監督』では、まさに体当たりの演技で伝説のAV女優・黒木香さんを演じ一躍脚光を浴びることに。その後、映像作品のオファーが途切れません」
不朽の名作コミックを実写化したNetflixの映画「シティーハンター」ではヒロインの槇村香役を演じるなど、その後も着実に実績を積み重ね、「おかえりモネ」(21年)、「虎に翼」(24年)に続く3作目でヒロインの座をゲットした格好だ。
ちなみに、朝ドラといえば、かつては10代後半から20代前半の無名の女優を発掘する“登竜門”で、そのイメージは今も根強い。しかしここ10年ほどで、その常識は崩れ始めている。
象徴的だったのが、2011年後期「カーネーション」の尾野真千子だ。起用時29歳。演技力重視のキャスティングは、視聴者だけでなく業界内にも衝撃を与えた。2018年後期「まんぷく」では、安藤サクラが32歳でヒロインに。若さばかりでなく、「主人公の人生を演じ切れるか」も判断基準になっているのだ。
森田も、その系譜上にいる女優だ。「全裸監督」で強烈な印象を残し、その後も映画、ドラマで着実にキャリアを積み上げてきたが、決して“朝ドラ用の清純派”ではない。むしろ、陰影や痛みを内包した表情が武器だ。
さらに、朝ドラ前に大きな仕事が入った。
「村上春樹さんの原作を舞台化した、藤原竜也主演の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』では、初舞台にもかかわらず2役を演じます。1月から3月は国内各地、4月からはシンガポール、英、仏などでのワールドツアー。日程はかなりハードですが、森田さんの演技が、海外の関係者の目に留まる可能性も十分にあります」(演劇担当記者)
この2年間で、さらなる飛躍を遂げそうな勢いである。
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2025年に亡くなった遠野なぎこさんも朝ドラ女優を務めていた。関連記事【もっと読む】追悼・遠野なぎこ“重い演技”の裏にあったもの…朝ドラ女優の確かな演技力でも抜けきれなかった哀しい生い立ち…では、故人のこれまでを振り返っている。

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