漫才日本一を決める「M-1グランプリ2025」(ABC、テレビ朝日系)の決勝戦が21日生放送され、史上最多の1万1521組の中から、初めて決勝進出した「たくろう」(赤木裕・34=写真左/きむらバンド・35)が、21代目王者に輝いた。


 決勝戦ファーストラウンドは、ヤーレンズ、めぞん、カナメストーン(敗者復活組)、エバース、真空ジェシカ、ヨネダ2000、たくろう、ドンデコルテ、豪快キャプテン、ママタルトの10組で行われ、エバース、たくろう、ドンデコルテの上位3組が最終決戦に進出。

結果は9人の審査員のうち、8人がたくろうに投票し、たくろうが圧勝した。


 たくろうのネタは、ファーストラウンドは、「リングアナウンサー」、最終決戦は、「ビバリーヒルズの友達の家に行く」だった。


 たくろうは、2016年コンビ結成。M-1では、18年の準決勝進出をピークに、3回戦や準々決勝止まりが続き、7年もの間準決勝にすら進出できなかった。


 そのことについて優勝者会見で問われると、きむらバンドは「必要な7年。カッコイイネタやエッジの利いたネタはできないと諦めて、笑っていただけるネタをしようと腹をくくれました」と、苦しい時代の心境の変化を吐露。お笑い評論家のラリー遠田氏はこう語る。


「1本目も2本目もネタのパターンは同じで、追い込まれた赤木さんの挙動不審なキャラが最大限生かされる設定でした。18年に準決勝に進出した時から、お笑い好きの間では、面白い芸人がいると話題になりましたが、ネタのチョイスや見せ方、間の取り方などが、徹底して無駄がなく、削ぎ落とされて磨きがかかっている感じでした。老若男女に受け入れられる内容でしょう」


 大阪勢としては、19年のミルクボーイ以来の快挙。今後、東京進出を果たすか、大阪で劇場を守るかは、「まだ、何も考えられない。フィフティーフィフティーです」と会見では語ったが、今後の展開にも注目だ。


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