“脱法”スキームへの批判が止まらない。
日本維新の会の複数の地方議員が、負担が大きい国民健康保険料の支払いを逃れるため、一般社団法人の理事に就任。
これまで兵庫県内の地方議員4人の名前が挙がっていたが、新たに東京維新の関係者も同様のスキームに手を出していた疑惑が浮上した。
この問題を追及する国民民主党の足立康史参院議員が20日、X(旧ツイッター)に東京維新の会のメンバー73人による、LINEのグループチャットのスクリーンショットを投稿。そこには、元地方議員A氏による〈国保料を下げる提案〉とのメッセージがあり、こうつづられている。
〈議員専業の方向けの提案ですが、国民健康保険料高いですよね。私も10万9千円支払っていました。議員を続けながら社保に加入し、支払いを2万4千円程度に下げることが可能です。合法です(重要)〉〈詳細を聞きたいという方は個別にご連絡いただけますと幸いです〉
足立氏のXによれば、A氏は現職だった時期に合同会社を設立。自身が代表社員となることで「国保逃れ」を実行してきたようだ。要するに、自らの経験を他の維新メンバーに推奨していたわけだ。
驚くのは、A氏のメッセージに対して〈(A氏の)提案は一考に値しますね〉とリアクションが上がっていたこと。
発言者のアカウント名は〈Naoki Inose〉とある。
日刊ゲンダイの直撃電話を“ガチャ切り”
日刊ゲンダイは猪瀬氏本人の携帯電話に複数回連絡。一度だけ電話がつながり「はいはい」と応じたが、記者が名乗るとブチッと電話を切った。事務所にも質問状を送ったが、締め切りまでに回答はなし。
A氏にも電話とメールで問い合わせたが、回答はなかった。
吉村洋文代表は批判を受け、党所属の全議員や首長への実態調査を実施。取りまとめが済んだら結果を発表するとしている。ところが、年内の発表については「ちょっと難しい」と後ろ向き。どうやら、年明けに発表するつもりのようだ。先延ばしして、年末年始を挟めば「国民は忘れる」と思っているのではないか。
ある地方議員が言う。
「『国保逃れ』は悪質ですが違法ではないので、最終的には『不適切だから今後はやめる』などと言ってウヤムヤにする気だろう。フザケています。私もこの手のスキームを紹介されましたが、断りました。議員が制度の隙をついて保険料支払いを下げるなんて、有権者に顔向けできませんから。維新の人たちは何を考えているのか」
そろそろ本格的に身を切ってはどうか。
◇ ◇ ◇
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