テレビ局に代わり勝手に「情報開示」】


 いやー、難しいですねえ。なんだか占い師さんみたいな感じになりますが、今年最終回でもありますので、今回は独断で来年のテレビ業界はこう変わる! という予想をしてみますね。

ハズレたらごめんなさいね。まず、僕が予想する来年のテレビ界のキーワードは「安全第一」です。


 フジテレビ問題があったから、「とにかく問題にならないように、安全第一で」というわけです。「面白さより、安全さを優先する」わけです。


 そして、じつはフジテレビ問題って、フジテレビ以外の局にとっては結構な「バブル景気」でもあったんです。なにせフジテレビを離れたスポンサーが全部別の局にその分のCMを流したわけですから。2025年はある意味「タナボタで儲かった一年」だった。


 だから26年は各局とも(フジテレビを除けば)25年よりも営業成績が落ちます。そうするとますます「冒険はせずに、堅実にお金を稼がなければならない」という状況になるわけです。


だから、こんなことがざっくり予想できると思います。


① 地上波は「安全第一」で尖った内容のバラエティは炎上リスクがあるのでできるだけやらない。「面白いバラエティ」は配信で見る時代に。


② そのぶん、各局ともドラマに力を入れることになる。なぜならドラマは炎上する可能性が低く、映画化や配信でも収益が見込める。万が一世界でヒットすれば儲かる。
③ 面白いドラマを制作する予算を捻出するために、「生放送」の番組が増加する。「生放送」は収録番組に比べればコスパがいい。全日では報道・情報番組や生放送のバラエティ(『ラヴィット!』『ぽかぽか』的な)が増えるし、ゴールデン・プライムでは生放送の音楽番組、お笑い賞レース番組、ニュース解説系番組などがいっそう増える。
④ 新企画はなかなかヒットしないし、問題になったりコケたりする可能性が高い。だからますます「往年のヒット番組」を復活させる企画が増えていく。
⑤ いつ週刊誌にスキャンダルをすっぱ抜かれるかわからない「素行が悪い」あるいは「問題発言をしそうな」タレントが出演する番組は次々終了する。
⑥ ニュース番組ではA Iアナウンサーや、生成A Iで作成した原稿・画像の導入が予算削減のためもあって本格的に使用されるようになる。


 うーん、どうかなあ。こんな感じでしょうか。

いくつ当たるかドキドキものです。


 みなさん今年一年この連載にお付き合いいただき、ありがとうございました。また来年。良いお年を!


(鎮目博道/テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人)
 
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