好事魔多し、もとい案の定の展開だ。反日カルトの統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との半世紀を超える癒着をウヤムヤにしてきた自民党をめぐる超ド級の紙爆弾が炸裂した。

教団の本拠地・韓国で、日本での政界工作をつぶさに記録した内部文書の存在が報じられたのだ。高市首相の名前も32回登場。おぼこい釈明は、もはや通用しない。キッチリ調査、説明を尽くさなければ元のもくあみ。高水準を維持してきた内閣支持率は逆回転必至だ。


  ◇  ◇  ◇


 問題の文書は「TM(トゥルーマザー)特別報告書」。日本側の2代前の会長だった徳野英治氏が2018年から22年にかけ、「真の母」と呼ばれる総裁の韓鶴子被告(政治資金法違反罪などで公判中)に報告した内容がまとめられている。韓被告らを捜査した当局が関係先のガサ入れで押収したもので、現地メディアが昨年末に特報した。


「昨年7月と12月に教団本部を含む大がかりな家宅捜索が行われた。自民党との深い関係を裏付ける証拠がどの程度出てくるのか、関心事のひとつだった。工作ノウハウの逆輸入も試みたようです」(韓国メディア関係者)


 徳野氏は222回に上るTM報告書の中で、19年の参院選前に当時の安倍晋三首相と6回目の面談をし、「20万票死守」の支援を宣言して「非常に喜んで安心しているようだった」と反応を伝えたほか、国政選挙や総裁選の分析とあわせ、教団推し候補への支援も詳細に説明。岸田政権下で実施された総選挙から約1カ月後の21年12月には「我々が応援した国会議員の総数は、自民党だけで290人に達する」と得意げに報告していたという。

この選挙で自民が擁立したのは338人、そのうち261人が当選した。事実だとすれば、ほぼ全員だ。



高市首相は少なくとも94~01年に複数回にわたって教団系日刊紙に登場

 にもかかわらず、3代にわたり教団とつながる安倍氏の横死から2カ月後の22年9月、自民が公表した自己申告方式の点検結果では、会派に所属する379人のうち、接点があったのは179人だけ。選挙支援を受けるなどして氏名公表されたのは、安倍-徳野面談に同席して「エルメスのネクタイ」を贈られたという萩生田光一政調会長(現・幹事長代行)ら121人にとどまる。数が合わない。両方とも嘘つきなのか。


 TM報告書で徳野は21年の総裁選に初出馬した高市氏をめぐり、安倍氏イチ推しであることや「高市氏の後援会と我々は親密な関係」「総裁に選ばれることが天の望み」などと言及。一方、高市首相は昨秋の総裁選さなかに出演したユーチューブ番組で教祖・文鮮明氏の名前を聞かれて「すいません」、教義内容は「分からないですけれども」とゴマカした。しかし、少なくとも94~01年に複数回にわたって教団系日刊紙「世界日報」に登場し、雑誌「ビューポイント」(01年4月号)で対談もこなしている。ホンマに知らへんの──? 高市首相がこだわるスパイ防止法制の実現は、教団関連団体の国際勝共連合の40年来の宿願でもある。


「このところの総裁選をめぐって教団は組織だった動きを控えてはいるものの、信者は一貫して『高市推し』。保守思想で共鳴できる政治家はほかにそういない。

ただ、銃撃事件以降、高市事務所は教団関係者の接近を極度に警戒している」(永田町関係者)


 渦中の徳野氏は3月の金沢市長選に出馬表明。こちらの説明も待たれる。


  ◇  ◇  ◇


 自民党と統一教会との癒着をめぐっては、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。


編集部おすすめ