滝行に挑む歌手、徳永ゆうき(30)。滝に打たれながら叫んだ言葉は新曲にならって「プッシュ! プッシュ!」。


 昨年9月、新曲のヒット祈願と聞かされ、神奈川県の山中にある神社を参拝し、そのままランチという流れかと思っていたら、車に乗り込む直前に突然目隠しをされ、連れて行かれた先が滝つぼだった。


「心の準備もなく白装束に着替えさせられ、それからは髪の長い仙人のような滝行の師範のなすがまま、ご指導いただきました。それにしても初心者がやる水量じゃなかったですね。冷たいし、身が縮む思いでした」


 まるでドッキリ企画のヒット祈願。「ここまでやったからにはヒットさせないと」と徳永。


「プッシュ」が詰まった新曲「明日に向かってプッシュプッシュ」はフジテレビ系「千鳥の鬼レンチャン」がキッカケで生まれた番組史上初のオリジナルソング。本人がリクエストして企画が動いた。作詞・作曲・編曲は音楽家のmeiyo氏。


 歌詞に「プッシュ」が46回登場する。本人は「まさか『プッシュ』で曲ができるとは思ってなかった」と苦笑い。


 そんないろいろあった一度聴いたら忘れられない新曲。イベントや営業先でも老若男女が思わず口ずさんでしまう。

「プッシュ」を連呼する際のカメラ目線は本人いわく「とくにウケを狙ったわけではない」と実は真剣そのもの。なのに、なぜか笑いを誘うのが徳永の持ち味だ。


「鬼レンチャン」でのイジられキャラはすっかり定着した。緊張で涙目になった表情から生まれた「徳永る」というワードもちまたで受けている。



ファンの前で歌い、そのよさを届けていきたい

「もっとイジってもらっても構わない。大阪出身なので笑ってもらえるのはむしろうれしい」


 ファンや友人からはイジられ過ぎを心配する声もある。だが、「あくまで歌を届けるためのキッカケになれば」とむしろ楽しんでいる。


 音楽は今や配信全盛の時代。ところが、女子高生から「人生で初めて買ったCDが徳永ゆうきだった」と言われた。


「ファンの前で歌い、直接触れ合いながら演歌を歌い、そのよさを届けていきたい」と語る。


 体形も今風とは言えないかも。健康診断では思わぬ現実も突きつけられた。

誰のものとも知らされず、自分のMRIの画像を見て「家系ラーメンのチャーシューみたいですね」と呟いてしまったとか。医師から「徳永さんのお腹の写真です」と言われ、笑うしかなかった。でも、天津飯が大好きだ。これだけはやめられない。


 滝に打たれ、バラエティーではイジられる今風ではない30歳。そんな強烈なキャラで26年は「プッシュ! プッシュ!」の一年になるか。


(取材・文=浦上優)


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