【今週グサッときた名言珍言】


劇団ひとりを見て、かっこいいと思ったんですよ」
内村光良/TBS系「ウンナン極限ネタバトル!ザ・イロモネア 笑わせたら100万円」12月29日放送)


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 5つのジャンルで任意に選ばれた観客5人のうち3人(最後は5人全員)を笑わせなければならない“極限ネタバトル”に、17年ぶりに内村光良(61)も挑戦した。過去4回出場しているが、1回目を除き、ウド鈴木三村マサカズとコンビを組んでのもの。

今回はたったひとりでのチャレンジとなった。その理由を語った言葉を今週は取り上げたい。「1人で何度もここに立ってるじゃないですか。あれが俺すげぇと思って」と続けた。


 内村といえば、ネタをすることに対して並々ならぬこだわりがあることはよく知られている。1980年代末の「夢で逢えたら」に始まり、90年代の「ウッチャンナンチャンの誰かがやらねば!」と「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!」、2000年代まで続いた「笑う犬」シリーズ(以上、フジテレビ系)、そして今も続く「LIFE!」(NHK)と、これだけ各年代でコント番組を作り続けている芸人はほとんど例がない。それだけではない。2017年からは「内村文化祭」と題してコント中心のライブを毎年開催し続けている。


 25年10月9日、SNSが騒然となった。マセキ芸能社の公式サイトで、野方区民ホールで開催される事務所の若手ライブの出演者変更が告知された。そこに書かれていたのは「【出演キャンセル】きしたかの 高野/【追加出演】内村光良」というあり得ないような文字だったのだ。


 実はそれ以前の8月にも内村は同様のライブに出演していた。

「内村文化祭」のためにネタを客前でかけて磨くためだった。このときはサプライズだったため、観客はキャパ200人のところ、30人ほどしか入っていなかった。「前列3列にギュッとお客さんがいるわけです。あとは全部空席なんですよ。私、しびれましてねえ」(ニッポン放送「内村光良のオールナイトニッポンGOLD」25年8月29日)と笑って振り返る。


 同時にその環境でやらなければならない若手を不憫に思い、もし次に自分が出ることがあったら事前に告知するように伝えた。結果、「高野がドッキリで忙しいって。私はドッキリがないので、じゃあ行くわ」(ニッポン放送「第51回ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」25年12月24日)と出演し、野方区民ホールを満員にしたのだ。


「ガチのお客さんの前でガチのネタやるって。めっちゃ緊張した。すっごい汗かきました」(同前)


 内村は客前に立つ理由を「サビちゃいけないからさ」(同前)と語っている。冒頭の番組で「還暦なりのネタを作ってきた」といって見事100万円を獲得した内村は、誰よりもカッコよかった。

サビるどころか、ますます研ぎ澄まされている。


(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)


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