「執拗に強い文言で脅迫し続け、反社会的で悪質な態様」


 知人男性に暴行を加え、現金を脅し取ろうとしたとして、恐喝未遂などの罪に問われたミナミの「テポドン」こと吉満勇介被告(39)に大阪地裁は24日、懲役4年6月の判決を言い渡した。


 昨年4月、吉満被告は自身が経営に関わるミナミのバーに20代男性を呼び出した。

そして、店内に入ってきた男性の顔面を複数回ブン殴り、押し倒してパンチを浴びせ、膝蹴りを食らわせるなど、殴る蹴るの暴行を加えた。


 さらに仲間6人で男性を取り囲み、「おまえ、デコ(警察)に走ったらさらうで。ナンボ返すんや。100万円やろ。オレら全員パクられたとしても保釈ってあんねんぞ。その間にいったるからな。ナンボ払うねん。おまえから言え。オイ、瓶もってこい。殺してまうからな。頭を割ったるわ。殺すぞおまえ、コラ、クソガキ」とスゴみ顔面を殴打して100万円を要求した。


 被害男性は2年前、メンズエステ店を立ち上げる際、吉満被告の仲間の店から女性スタッフを引き抜こうとしてトラブルになった。その話を突然、蒸し返され、何のことか理解できないまま、ボッコボコにされた。


 吉満被告(旧姓籠池)が一躍全国に名を売るきっかけとなったのは、2019年7月に放送されたNHKスペシャル「半グレ 反社会勢力の実像」だった。番組には半グレ軍団「拳月」のリーダーで元格闘家とナンバー2の籠池が出演。<(籠池のSNSの)フォロワー数は1万3000人。「仕事を手伝わないか」という呼び掛けに、あっという間に100件を超える申し込みが殺到する>と持ち上げた。


 放送を見た若者らが半グレに憧れを抱きかねない、ヤツらの派手で贅沢な暮らしぶりを伝える内容だった。大阪府警の幹部も当時、本紙の取材に「番組制作には協力したが、まさか半グレ本人が出てくるなんて思わへんしNHKからも何も聞いてへん。公共の電波を使って、ああいうヤツらに好き放題エラそうにモノを言わせたらアカンわ。アレは半グレ特集やで」と怒りをあらわにした。


■トクリュウのはしり


 番組放送の1カ月後、吉満被告は今回の判決とは別の恐喝未遂事件で逮捕され、21年4月、約1年2カ月の刑期を終え、出所した。


「出所後、吉満はユーチューブチャンネルを開設し、『もう裏社会には戻らない』と社会復帰をアピール。

若者向けにアパレルブランドを立ち上げ、『歌で更生を伝えたい』と歌手デビューを果たし、オリジナル曲『変わろう歌(かわろうか)』を配信。22年には自叙伝『テポドン-大阪ミナミの<夜>の歴史を変えた暴れん坊』を発売した。周囲からチヤホヤされ、ますます増長していった。吉満らが率いていた半グレ集団は『トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)』のはしりだった」(捜査事情通)


 あれから6年、トクリュウによる被害は広がる一方だ。


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