イランの最高指導者ハメネイ師の「斬首作戦」を断行した米国とイスラエルの暴挙に、高市政権は何も言えないでいる。「力による現状変更」「法の支配の形骸化」を目の当たりにしてもなお、トランプ米政権の顔色を気にしてばかりだ。
「法的評価については差し控えさせていただく」ーー。2日の衆院予算委員会で、イラン攻撃の正当性について高市首相も茂木外相も、そう口を揃えた。国家主権の尊重と武力行使の禁止は国連憲章及び国際法の大原則だが、「すべての情報を把握する立場にない」として評価を保留。イスラエルのガザ侵攻、米国によるベネズエラ攻撃を巡っても日本政府が用いた常套手段だ。
一方、米国がオマーンの仲介でイランと核協議を続けるさなかに先制攻撃を仕掛けたにもかかわらず、高市首相はイランだけを名指しして「核兵器開発や周辺国への攻撃を含む地域を不安定化させる行動をやめるよう、外交的解決を強く求める」と強調。「米国とイスラエルによる無法な攻撃をやめさせ、イラン・米国の双方に外交交渉に戻るよう働きかけるべきでは」とただした共産党の田村委員長に、こううそぶいた。
「茂木外務大臣も、経済産業大臣も、小泉(防衛)大臣も、私自身も、今週、来週とさまざまな形で外交日程、中東平和を取り戻すための精いっぱいの努力をする予定を組んでいる」
再来週19日に初訪米を控える中、トランプ大統領の感情を逆なでしたくないのがホンネだろう。せめて「赤沢経産大臣」と、名前ぐらいきちんと呼んであげたらどうか。部下に恥をかかせるもんじゃない。
■ロシアのウクライナ侵攻には強く非難
米国の機嫌を損ねたくないあまり、高市首相は「法の支配」も「国連中心主義」も知ったこっちゃないと言わんばかりだが、ロシアについては例外だ。2022年2月に始まったウクライナ侵攻には、強い非難を浴びせていたのである。
22年3月、高市は公式サイトから削除した自身のコラムで〈「ロシアは、約束を守る国ではない」「ロシアには、国際法や国際約束が通用しない」ということを、改めて思い知らされた〉と批判。
ロシアが「ならず者」なのは論をまたないが、米国もまたしかり。米国にはダンマリの二枚舌外交で「中東平和を取り戻す」とは笑わせる。
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米国のイラン攻撃は日本にどのような影響をもたらすのか。関連記事【もっと読む】『イラン攻撃が招く原油爆騰インフレの恐怖「サナエノミクス」で庶民への打撃拡大…それでも「利上げ」に反対なのか』で詳しく報じている。





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